着付けの気づき

着付けの個人教室を行っている先生が、着付や着物に対するこだわりの思いを中心に語ります。

無料動画の着付け教室を活用するためには

2019-09-05 22:13:35 | 着付け教室
最近、生徒さんの中には「着付けのYouTubeで勉強してみたが出来るようにならないので教わりたいと思った」と仰る方が少なからずいらっしゃいます。

私は自分が着物が着られるように、着せられるようになるまでに随分時間もお金も費やしてきましたので、昔と違って今は気軽に様々な動画を無料で見ることができる本当に便利な時代になったものだなぁ、と思います。

私も正直参考のためにちょくちょく色々な方の着付け動画を見ることがあります。
そのような動画をたくさんアップし続けておられる方は、着付け教室の先生をされていらっしゃる方や、普段気軽に着物を日常着として着ておられる方など…様々です。その中には
「和文化が廃れてしまわないように、お金をかけないで着物が気軽に着られるように、着せられるようになるために」
という熱心な思いでされている方も居られるようですが、
「YouTube動画を見るだけではどうせしっかりと出来るようにはならない。兎に角顔を覚えてもらうために沢山動画をアップして自分の着付け教室の生徒さんを増やすこと、着付けのビジネスチャンスを作ることが目的」
という方がおられることも知りました。

私と同業の、着付け教室の先生に限れば前者の方も後者の方をも否定するつもりはありません。
ただ、芸能人のように顔が売れるためか、前者の先生でも全国からその方の着付け教室に通いたいと仰る方が増えて予約が取れない状況になっているケースもあるようです(そのために受講料も高くせざるを得ない状況になっているという当初の志とは反することにもなっているようです)。

初めは動画だけで着付けを勉強しようとされたが、結局私の教室に来られた方を見て思うことなのですが、
「着物の初心者さんに限れば、着物を着ることの基本は同じ方に教わった方がいい」
ということです。

「着物を着ている」という仕上がりの状態は同じでも、それに至るまでのやり方は実は様々です。着物を着るまでの工程、帯の巻き方の手順…、それぞれを違う方に教わるとやり方が違って戸惑われてかえって習得に時間がかかるようなことも起こっています。
YouTubeの動画をみながら実践してみてわからないからその先生に教わりたいと思われた場合、果たしてその先生の予約が取れるのでしょうか? 取れたとして高額な受講料を払い続けることができるのでしょうか? その先生は自宅から無理なく通うことができるところにいらっしゃるのでしょうか?
何だか着付けを純粋に勉強したいと思う方にとっては便利なようで困った現状も起きているようですね。

私は生徒さんたちに、
「着物を着るのに自分の手が自然に動くようになるまで私が責任を持ってご指導するので、それまで他の先生の着付けの本や動画を見ないほうがいい、そうなるまで私を信じてついてきてほしい」
と言っています。そして生徒さんたちは意外とご自身が考えておられたよりも短時間で出来るようになられています。

着物を着るのは昔の人にとっては日常だったのだから着ることは技術ではないと仰る方がいます。確かに日常着として着る着物については、私は自分の好きなように着れば良いと思います。でも、礼装や正装としての着方は相手をおもんばかることが必要で、綺麗に着たいとなればやはりそれなりのちょっとした技術は必要だと思っています。

YouTubeを見れば出来るようになる?

私は、少なくとも着物の初心者さんに限れば、自然に手が動くところまで一緒になって教えてくださる方を信じて教わるのが逆に手っ取り早いと思っています。
そして自然に手が動く状態になっていれば、自分のやり方と動画の先生とのやり方の違いもしっかりわかり、無料動画も大いに活用できると思います。

川口着付個人教室
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半衿の付け方

2019-03-10 15:30:29 | 着付け教室
長襦袢を着用して着物を着る場合、その衿には普通「半衿」という生地を縫いつけます。

半衿は、着物から僅かに覗く衿のおしゃれとしての役割のほか、頻繁には洗えない素材の長襦袢でも取り外して付けかえることで衿周りの衛生を保つという役割も持っています。

その半衿の付け方ですが、僅かしか見えないとは言え、縫い付け方が良くないと着あがった時の着物の衿ぐりが美しくなくなってしまいますので、特におしゃれとして、また礼服として着用する場合はその付け方は重要です。
私の教室では、私が色々な方の付け方を参考にして考案した「簡単に付けることが出来てしかも着た時に綺麗に着られる」半衿の付け方をお教えしています。

さて、私の教室に和裁師の免許をお持ちの生徒さんがいらっしゃいます。その生徒さんに対しては、半衿の付け方は既にご存知だろうし、ご自身が確立したやり方がお有りだろうと思ってこちらのやり方をお教えすることを躊躇していました。するとその生徒さんの方から
「先生はどのように半衿をつけていらっしゃいますか?」
と尋ねられました。

私は簡単に付けられて、しかも外衿と内衿の内輪差を考慮した、着た時に綺麗な衿ぐりになる付け方をお教えすると、
「なるほど。私のつけ方とは違いますね。私は和裁師の立場で何なんですが、そこまで着た時の仕上がりのことを考えずに付けてきていました。和裁師の間では、いかに針目が美しいかとか、寸分も狂わず左右対象かとかに重きが置かれたりしますけど、この付け方は良いですね。
私、先生の教室に来て着物を着る立場から和裁を見直して、改めて和裁の学校の先生に伺ってみたいこととか、縫製の工夫を提案出来るんじゃないかと思うこと、結構あるんですよ。
和裁師の資格を持っていても自分で着物をきちんと着られない方、意外と多いですし、そこまで着る人のことを考えていないように思うんですよね」
と仰いました。

着物や長襦袢一枚を完成させるには沢山の方々が携わっていると思いますが、その方々が最終的に着る方のことをどれだけ考えておられるでしょうか。やはり様々な技術者と着用者との意見交換は必要なことと思います。 そしてそんな過程から昔の伝統を守っていくことが大切だと感じました。

着物は奥深いですね。


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手結び枕と器具を用いた帯結び

2018-11-21 16:56:07 | 着付け教室
着物を着てお太鼓という一般的な帯結びをする際、帯結びの仕上がりの形自体は同じでも、実はそのやり方の工程は様々です。
ただ、大きく分けるならば手結び用枕を用いたやり方と、改良枕などの器具を用いたやり方の2つに分かれます。

私は着付けの基本を二カ所の教室で教わりましたが、二カ所とも、「帯を巻き慣れない方には簡単に装着出来るから」とか「帯を痛めないから」とかいうことで一つ数千円する「改良枕」という器具を購入してそちらを用いての帯結びから始まりました。
今でも多くのお教室ではこの器具が使われているところが多いと思います。

私自身がそのように学んできたので私の教室も当初はこの、改良枕を用いたやり方をご指導したのちに手結び枕を用いたやり方に移行する手順でお教えしていました。
確かにこの改良枕、初心者には「取り敢えず外出が出来る格好になる」ので便利かもしれないのですが、手結びの方がしっかり締まっている安心感があるし形も綺麗だし、何と言っても長時間過ごしても崩れにくいので、私自身は断然手結び派で、改良枕を使うことは滅多にありません。

私の教室の生徒さんたちは、手結びがしっかり出来るようになりたいと思われて来られる方が殆どです。
それなのに器具を買わせて、それがないと先に進めないスタイルにするのはどうなのか、器具を用いたやり方を推奨する教室よりも、手結びを推奨するお教室の方が親切なのではないか、もっと簡単に手結びが出来るようにならないかと思うようになり、私なりに研究を重ねてきました。

その結果、名古屋帯でも袋帯でも短い帯でも長い帯でも柄合わせ(前腹と背中に出したい柄があるような場合)が必要な帯でも、バッチリ出来る簡単なオリジナルの手結びのやり方を編み出しました。
しかもこのやり方、殆どの生徒さんが改良枕のやり方をマスターするのと変わらない期間でマスターされています。
これは実績からして、自負していい技術なのではないかと思っています。
また帯を痛めないやり方も採用しています。

このやり方で手結びを覚えた生徒さんたちはお太鼓結びをするのに改良枕を使うという方は居られなくなりました。
このため、ご希望者を除いて改良枕のやり方のご指導をカリキュラムから外して久しくなります。

手結びがしっかり出来るようになると、人への着せ付けへと更に上のレベルへ進まれても理解がスムーズだという利点も生まれています。
ここまで書いてしまうと改良枕の販売をされているところの営業妨害になってしまいますね。 ただ、改良枕にも振り袖を自分で着て帯まで結ぶやり方や、名古屋帯でふくら雀などの変わり結びが出来たりするなどの利点はあります。ですからこの技術が必要になる方には今後も臨機応変にお教えしたいと思います。

これからも生徒さんの立場に立ち、生徒さんの望まれる技術を短期間で簡単にマスター出来ると喜んでいただけるような『実力のつく教室』を目指して、着物を着ることを気負わず、身近に感じてもらえる生徒さんを増やしていきたいと思っています。


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「着物警察」に気をつけろ!

2018-08-22 16:14:19 | 着付け教室
ある生徒さんとのお稽古中のお話です。

「先生、『着物警察』って知っていますか?」

「着物警察」というのは、着物を着ている人、あるいは着ようとしている人に対して、自分が気にくわない着方、着こなし、作法などについて、ひそひそと、時には面と向かってけなす意味の言葉を口にする人たちを指すらしいです。

「お直しおばさん」というのは聞いたことがあります。
「お太鼓が曲がっているわよ」
「着物を着たらもう少し歩幅を狭く内股で歩いたら?」
どちらかというと愛のあるお節介やき?の、おばちゃんのイメージでしょうか。

「着物警察」のたちの悪いのは、取り締まりの基準が警官個人個人の思惑によって成り立っていて、まちまちであるということです。そしてこれまた厄介なことに、時にはその取り締まりの基準そのものが間違っていることもあったりします。

「着物警察」に遭った生徒さんは、お子さんの卒業式に参列するのに着物を着て、上に羽織を羽織っていたら、
「羽織は式の間は脱ぐべきだ」
と言われたそうです。羽織は外套ではありません。洋装ではジャケットにあたるもの。着たままで何らおかしいことではありません。

また、他の生徒さんはお子さんの卒業式に
「付け下げ訪問着を着ていこうと思っている」
と言ったら、
「その着物には紋はついているの?紋がついていない着物じゃだめよ!」
と言われたそうです。
いえいえ、紋はついていなくてもいいですよ。ひょっとして色無地や小紋と勘違いされていらっしゃるのでしょうか? 紋なしの色無地や小紋は普段着だと考えるからゆえの発想だと思います。

そもそも、洋服では「洋服警察」なんて居ないのに、どうして着物というだけでいちいちあれこれ言われなくてはならないのでしょうか。
デリカシーの問題です。
人の着ているものに何の権利があってあれこれ言われるのでしょうか。折角着物初心者の方が勇気をだして着て出かけたのに、いやなことを言われたら着るのをやめてしまう人だってあるかもしれません。

「着物警察」は知ったかぶって、偉そうに上から目線で来ることがあるようです。ターゲットは自分より明らかに若い方。

着物を着られる方、着ようと思っている方、「着物警察」を気にせず、堂々としていましょう。

「着物警察官」様、余程のことがない限りは、温かい目で見守ってくださいませ。

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着付け教室不要論

2018-06-29 14:52:38 | 着付け教室
ある茶道教室に通っていらっしゃる私の生徒さんからの話です。
そこの教室の、あるお仲間が、
「着物を着られるようになるのに、着付け教室なんかに通わなくても大丈夫。現に私は書店で動画付きの着付けの本を買って、それを見て自主練習して着られるようになった」
とのこと。
確かに昔とは違って、身近に着物が着られる人が居なくても、今は動画付きのテキストの他、YouTubeなどでアップされた動画があったりと、その手段も数多くあります。

では無料または破格の値段でここまでの技術を見ることが出来る世の中なのに、着付け教室に通う必要性はあるのでしょうか?

その生徒さんは、
「私もパソコンで動画を見ましたが、例えば基本のお太鼓結び一つとっても沢山の動画があり、やり方も幾通りもあるというのは分かりました。でも、果たしてどのやり方が自分にとってやりやすいのかの判断が出来ないし、また、実際試してもみましたが、『うまくいかない、わからない』となった時、動画の先生には質問が出来ない。そして、そもそも茶道教室の、その着付け教室不要論を唱えているお仲間が上手に着物を着ているか?と言ったらそうでもないと思えて、やっぱりきちんと自分が納得できるまで教わりたいと思ったんです」
と仰いました。

着付け教室に通わず着物を着たり着せたりしている方がいらっしゃるのは事実です。ただ、私の生徒さんのように、情報が溢れる今日だからこそ教室に通い、しっかり学びたいと思われる方がいらっしゃいます。このためこれからの着付け教室は本や動画で解決できない細かい部分や、応用力に繋がる、プラスαの力が身に付かねば意味がないと思います。

ではプラスαの力が身に付く教室になるためにはどうしたらいいでしょうか?

第一に、今までのやり方にこだわらず、色々と実際に試してみる、経験してみることが大切だと思います。
私は色々な素材・サイズの着物や帯で綺麗に着装できるかを自ら試してみたり、着心地についても、長時間過ごしてみたり、自分の指導したやり方で私自身が実際に生徒さんに着せつけてもらったりすることで試しています。
また技術は進化します。色々な先生と交流を持つことで、色々なやり方を探り、実践しています。「簡単に、楽に綺麗に着る、着せる」ことができるために常に試し、研究し続けてきています。

第二に、着物を素材、染色、加工、構成、洗浄、色彩、デザイン、歴史と、様々な点からアドバイスできる豊富な知識も必要だと思います。
しきたり、マナーにおけるものの考え方も少しずつ変わってきている部分があります。先人の知恵に学ぶ伝統を大切にしながらも現代の気候風土などと調和させる柔軟な考え方も必要です。

このような豊富な経験と知識という資質が指導者には大切で、それこそがプラスαの力に繋がるのだと思います。

生徒さんが抱える疑問点を解消し、他で教えていない「プラスα」の技術や知識を提供して、楽しく、身に付く着付け教室だと思ってもらえるように、奥深い「着物道」の勉強をさらに続けていきたいと思います。


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「いいとこ」 - 着付けの流派とは?

2015-11-01 10:23:34 | 着付け教室
「川口先生の着付け教室の流派は何ですか?」
と聞かれることが多々あります。
茶道には表千家、裏千家…、華道なら池坊、小笠原流…、日舞なら花柳流、坂東流…といった流派を耳にされた方は多いと思います。調べてみればこれらの流派はほんの一部で、他にも沢山の流派があるようです。

ところで、
「流派とは?」
調べてみると、「技芸、芸術などで様式、主義などの違いから区別されるそれぞれの系統」
とあります。

では、着付けについてはどうなのでしょう?
着付けを学んだ学校、例えば○○着付け学院出身であるとか、ブライダルの○○専門学校出身とかいうことになるのでしょうか。
私はと言うと、某着付け学院出身で、その後ご自宅で着付け教室を開いておられる個人の先生のもとで学びながら実践を積み、現在の教室を開くに至っています。

私が学んだ個人教室の先生は、3つの異なる着付け学院で学ばれた経歴をお持ちで、先生の教え方はそれらの着付け学院の「いいとこ取り」の教え方だと仰います。
私も、学んだ着付け学院と個人のその先生の教え方をミックスした「いいとこ取り」の教え方をしてきています。

独立し教室を開いて11年になりますが、様々な「いいとこ」が見つかりました。
たとえば、写真スタジオや美容室、結婚式場などの現場に入って自分とは別の着付けのやり方を見るにつけ、
「なるほど、これはいいやり方だ」
と思った技があります。
また自分自身が長時間着物を着る上で、何とか楽に着られないかと編み出した技や、着物を着られた方に不都合だったことをヒヤリングし、改善できるよう自分なりに研究して編み出した技などもあります。
そしてこんなこともあります。私は長年和裁を習っていまして、実際に着物を作っています。着物の構造を知ることによって、着付けを改善したこともあります。
様々なやり方を自身の中で消化し、ミックスしているうちに自分なりのやり方というのが作られてきました。ですから、現在の私のやり方は川口流の着付けです。

私は自身を現場に置き、色々な方々の声を聞くことがとても大切なことだと考えています。
私はこれからもただ教室で教えるだけでなく、色々な着付けの現場に入ることで様々な声を聞き、川口流の技術をより良いものとするよう進化させていきたいと思っています。

日々勉強です。


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「また着物が着たい~」

2015-10-26 22:47:53 | 着付け教室
私は着せ付けを頼まれた際、お客様に苦しくなく、着崩れず、美しい着付けをして、
「次にまた機会があれば着物を着たいな」
と思っていただけることを目標としています。

そんな気持ちが少しは伝わったのか、私の教室の生徒さんの中には、以前私が着せ付けをさせていただいたお客様だった方がいらっしゃいます。
着せ付けの際に着付け教室の勧誘などは一切しておりませんが、わざわざご連絡を頂戴しました。嬉しいですね。

生徒さんのお一人、私が美容室に赴き成人式の着せ付けをさせていただいた方は、私の着付けがきっかけで着物に興味を持たれたとのことです。わざわざ美容室に私の連絡先を尋ねて来てくださいました。
教室に入られた当時彼女は大学3年生でしたが、その後着実に進歩されています。例えば先輩の結婚披露宴での振り袖、お正月やお祭りなどでの訪問着・浴衣・・・事ある毎に一人で着物を着られました。更にお友達に着せ付けをされたりもしました。

学校の卒論や就職活動が忙しい時には、長期間お稽古をお休みされていましたが、落ち着かれたら再開され、大学の卒業式にはご自身で袴を履かれたりしました。

今や社会人となられたそんな生徒さんと来年の成人式には一緒に着せ付けに行く予定です。
その生徒さんにも是非お客様に
「次にまた機会があれば着物を着たいな~」
と思われるように精進してほしいところです。
他の成人式に行かれる生徒さんたちも兎に角特訓中の毎日です・・・

私自身もお客様に喜んでいただけるよう、日々研鑽してまいります。


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マンツーマンの着付け教室を元気にやっています(久しぶりにブログ復帰です)

2015-03-07 14:18:28 | 着付け教室
最近、私のホームページを見られた方からの教室のお問い合わせに、
「ブログの更新がありませんが、今でも教室はやっておられるのですか?」
と聞かれることがあり、そう言えば最近書いてないよなぁ…と思い自らのホームページを確認してみると、2009年5月23日が最後になっています。
自分でもびっくり、何と6年近くの月日が流れてしまっているのです。

その中のブログには、私の下の息子の小学校の卒業式に訪問着を作成して着ていった旨の話を載せていましたが、その子も4月から大学生、高校の卒業式が目前に迫っています。

そして一番重要なこと、ブログの更新はちっともしていませんでしたが相変わらず元気に着付けの教室も続けています。
南船橋のこの地でマンツーマンを前提とした着付け教室を開業して丸8年、その前の新浦安での教室暦3年を合わせると11年の月日が流れました。

浦安では「少人数」をうたい私一人が3~4人を同時にお教えする教室でした。
でも「少人数」って何人なんでしょう?
3~4人と言えば少人数なのかも知れませんが、それぞれに進度の違う生徒さんたちです。
どうしても全てに目が行き届かないな、と感じるようになりました。
人に着せることも出来るようになりたいと思われる方もいますし、そういうレッスンももちろんしています。
が、少なくとも自分がしっかり着られない人に着付けてもらうと妙に苦しかったり崩れたりしやすいことも経験上わかってきました。
「自分一人で着て、出来れば他人の目にさらされて、ある程度の時間過ごすこと」
この経験がとても大切で、通りいっぺんのレッスンを受けるだけでは中々そこに行きつくまでの自信がつかないものです。
とにかく自分一人でしっかり綺麗に着物を着られる最低限の自信をつけられる密なサポートをしたいという気持ちが強くなりました。

各々の体型の補正、長時間着ていても着崩れない楽な着付け…
それぞれにポイントがあります。
それは私が着付け教室で学んできたことに加え、長年着物を着て長時間過ごす経験をしたり、実際の着付けの現場を見てきたうえで身につけたものも多いです。
私はそれらの知識を出し惜しみしません。

マンツーマンの教室ならではの良さとは、
・私が生徒さんのつまずきに迅速に気付いて対応できること
・生徒さんご自身も釈然としていないところが聞きやすいと喜んでいただけていること
・生徒さんたちの上達するスピードが格段に速くなったこと
ではないかと思っています。

・・・というようなやり方で100人近くの生徒さんたちを育ててきました。
これからも生徒さん一人一人に対峙し、一回一回のお稽古でその都度、
「今日はここが出来るようになった」
とか
「ここがわかるようになった」
と思ってもらえるような教室つくりをしていきたいと思います。

ブログも少しずつ更新して参ります。

久しぶりなので長くなりました。
お付き合いいただきまして有難うございました。
今後とも宜しくお願いいたします。

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伊達締めを買占め!?  

2009-05-23 07:30:37 | 着付け教室
先日からお稽古に来られているある生徒さんのお話です。

お稽古に必要なものを一式持って来られたのはいいのですが、すごく沢山の伊達締めを持っておられました。
伊達締めとは、着物とその下に着る長襦袢の襟元とおはしょりを整えるために必要なもので、それぞれに1枚ずつの計2枚あれば十分であるはずのものです。それなのにこの生徒さんは5~6枚も持っておられました。

「どうしてこんなに?」
と尋ねると、
「私、今まで沢山の着付け教室に通った経験があるんです。そこそこで、この教室ではこの教材、違う教室ではこの教材を用意しなさいと、言われるがままに購入していたらこうなったんです。こんなに要らないですよねぇ・・・結局こんなに持っていても着られるようになっていないのですからお恥ずかしい・・・」
その上、
「これ、一体何でしたっけ? 何にそして何処に使うのでしょう?」
と生徒さんのおっしゃるものまで出てきました。それは体型の補正具でしたので用途については説明させていただきましたが、本来なくても良い物に随分お金を費やされたのだな・・・と正直思いました。

確かに大人数の生徒さんに一人か二人の先生で一斉にお稽古するような場合は教える側の立場として、同じものを持っていてもらった方が教えやすいということはあるかも知れませんし、またそうせざるを得ないのでしょう。でも本来使えるものを使わないのはもったいないですし、それに体型は一様ではないのに同じ「体型の補正具」を使うなんていうのも、如何なものかと思っています。

さあ、もうこれだけあれば十分です。その方その方に合った体型補正までしっかりお教えしますから、今度こそしっかり着られるようになってくださいね。

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「出来ちゃいました」の軌跡

2009-03-10 23:20:16 | 着付け教室
先日、生徒さんの一人が目標を達成され、晴れて私の教室を卒業されました。

私の教室ではカリキュラムもご用意してはいますが、生徒さんのニーズにより目標を定め、目標に達したら卒業というやり方でお稽古を進めています。

当初、彼女は自分自身が着られるようになることが目標だとお伺いしていました。
とにかくとても熱心にお稽古をされる方でした。
普段着はすぐに着られるようになりましたし、帯結びも半幅、名古屋、袋と順調にマスターされ、ウールの着物を着て浅草にお出かけされたり、訪問着を着てお友達の結婚式の二次会に出席されたりしました。さらに帯の変わり結びにも挑戦され、振袖を着てお友達の結婚式に出席されました。ご自身でも課題を掲げてチャレンジされるその姿勢には頭が下がりました。
ちょっとしたお出かけにも憶することがなくなりましたし、その上、着物や帯に関する基礎知識やルールなどもしっかり学ばれましたので、
「もう目標は達成されているので、そろそろ卒業されますか?」
とお声をかけさせていただきました。すると
「もう少しお稽古したいです。身内やお友達など、身近な人にも着せ付けが出来るようになりたいと思います」
とのこと。そして訪問着の着付けとお太鼓の結び、簡単な変わり結びなどと、お稽古をさらに進化させていかれました。

最後のお稽古を終え、つくづくとおっしゃいました。
「着られるようになっちゃいましたね~」
「着せられるようにもなっちゃったじゃない!」
と言うと、納得されたように
「そうですよね~、何だか信じられないです」
と言われました。着物は着るのも着せるのも難しいものだと思われていたようですが、ぐっと身近になったと感じられたようで、私も本当に嬉しかったです。
「今まで勉強してきたことを忘れなければいいんですが・・・」
と不安げな顔も見せられたので
「もし今後わからないことがあったらいつでも連絡してね。お稽古にまた来られて復習されても良いし」
と答えると、
「有難うございます。そうさせていただきます。今まで、本当に楽しかったです」
と言っていただき笑顔でお別れしました。

「出来ちゃいました」が自信になり、次の「出来ちゃいました」を創り出したのですね。

何だか寂しいけれど、目標を達成されて、私の教室に来て良かったと思われる方が一人でも増えることにやりがいを感じ、これからも頑張ろうと思いました。

お元気でね。


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