保護猫活動する隠居爺の野菜作りとスキーの日記そして病気の記録

冬場の60日以上はスキー、夏場はそのための体力作り&自給用野菜作り、そして保護猫活動と病気の記録も綴ります。

女房が「腸閉塞」で緊急入院…②病名確定に4時間

2014年07月20日 | 病気一般の話題

2年前に義母が肺炎で息を引き取ったのもこのT病院で
その際、何度か付き添いのためここで夜を過ごしたことがあり
昼間の喧騒とは一変したガランとした夜の風景も見慣れていました。

 
(翌日の昼間に撮影)

ガードマンが警備する専用の「夜間・休日出入口」を通り受付を済ませて
すぐ左にある内科の待合室で激痛で悶絶する女房を隣りに待つこと十数分
8番の診察室に呼ばれて中に入ると若いK女医が待っていました。

かつて日赤の“緊急”には私自身の風邪と尿管結石の時に駆け込んだことがあり
風邪などは解熱と鎮痛などの薬を1~2日分よこすだけでお茶を濁し
「The King of Pain」と呼ばれる尿管結石の時でさえ
当初は鎮痛剤を出すだけで帰そうとされたことを不安に思い
その場で服用してみても案の定全く効かず、それどころか嘔吐までする始末
次に鎮痛剤の点滴をされてもこれも全然効果なし
結局、3時間も激痛に苦しんだ後に“先生様”がようやく登場して
鎮痛剤の注射とX線撮影という治療らしい治療をしてもらい
さらに正式な治療は翌朝でないと受けられなかった経験があるので
ここも同じ様な対応になるのでは、と勘ぐっていたことは確かです。

問診、触診、そしてまずは鎮痛薬の点滴をされすぐにCT(コンピューター断層撮影)室へ。

この時点で日赤とは対応が違うことが分かりまずは一安心したためか
普段はベッドに入るか、またはうつらうつらしている時間なので
その後何をされてそれがどんな順番だったのかははっきりした記憶がありません。

もしかしたら、栄養補給の点滴もされていたかもしれませんし
CTはもう1回、さらにX線撮影もあったかもしれません。

ただ、点滴での鎮痛薬が全く効かなかったことは確かで
嘔吐を繰り返し唸り声を上げ続ける女房はカーテンで仕切られたベッドの上で
数人のオバサン看護士が入れ替わり立ち替わり、ずっと介抱されていました。

そしてほぼ2時間後の午前1時過ぎ
とりあえずこのK女医から出された病名は「腸閉塞かと思われます」

腸閉塞?

もちろん耳にしたことはありますが、まさかこれほど身近で聞くことになるとは…。

「念のため、外科の先生に来てもらいますので痛いでしょうが、もうしばらく頑張ってください」

「内科でなく外科?つまり手術?」

内心で心配しつつも、さすがこの総合病院は
外科にも当直の先生がいるんだと思ったのは私の誤解のようで
1時間近くも経ってから姿を見せたのは、急遽呼び出された感が見え見えの
バックパックを背負ったTシャツ姿の若い男性のN先生でした。
(ちなみにそのまま現在も担当医になっています)

ウロウロしていては邪魔になるに違いないし、特に何も出来ることもなく
空いていたベッドテーブルに突っ伏して半分寝ている私の傍らで
モニターを見ながら最初に診てくれたK女医と話し合い
N先生から言い渡された結論は「やはり腸閉塞に間違いなく緊急入院が必要です」

「・・・」

この病気と女房の症状の説明、入院に関する書類の説明と記入をし
すでに壁掛け時計の針が午前2時30分を回っている頃
それまで寝かされていたキャスター付きベッドのまま入院病棟に運び込まれたのでした。

腸閉塞(イレウス)とはどんな病気か

口から摂取した飲食物は、一方通行で胃~小腸~大腸を流れ消化・吸収され
最小限の不要物のみが便となって肛門から排泄されます。
また、唾液(1日1~1.5ℓ)や胃液(1日2ℓ)を始めとする大量の消化液が
胃腸の中に分泌されますが、これも小腸や大腸で吸収されて
残りは便とともに排泄されます。

 これらの食べ物や消化液の流れが小腸や大腸で滞った状態
すなわち内容物が腸に詰まった状態が腸閉塞です。

腸が拡張して張ってくるため、おなかが痛くなり、肛門の方向へ
進めなくなった腸の内容物が口の方向に逆流して
吐き気を催し嘔吐します。
嘔吐は閉塞した部位により程度が異なり上部の閉塞ほど
気持ち悪さや吐き気が強い傾向があります。


嘔吐物は閉塞個所が下流に向かうにつれ

胃液、胆汁、食物の残りかす、便汁と変化していきます。
また、消化液が貯まったまま再吸収されないため、
脱水と
電解質異常(ナトリウムや塩素、カリウムなどのバランスが崩れる)が現われます。


腸閉塞は吐き気・嘔吐を伴う腹痛が現れる最も代表的で一般的な
急性疾患の一つですが、
中には急激に状態が悪化して
ショック状態や意識障害を起こすこともあるため

早期に適切な処置が必要となる恐い病気です。 

(続く)


 

コメント
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