陸運支局からの電話内容は次の通りでした。
市内のユーザーからミラージュが燃料漏れをするとの苦情が来ているが
それに関して何か情報はないか。
「情報はないか」とは一体、何を尋ねているのか理解できないまま
実は思い当たる節があったのです。
それは例の極秘文章の内の1枚で、曰く
「ミラージュの燃料ポンプをあらゆる入庫の機会を捉えて交換する」というもので
改良された燃料ポンプも大量に送り付けられていたのです。
そこで、三菱自動車はすでにそうした不具合をシッカリ把握済みで
現在それに対する対策、つまり燃料ポンプの無償交換も
実行中ですので安心してください、という独り合点の思いから
交換を指示する内容の文章が届いている旨、お答えしてしまったのです。
それも“自慢げ”に話した記憶さえあります。
後で分かったことですが、そもそもクルマ業界においては
登録と車検業務を通じて陸運支局と日常的にお付き合いしていることから
ディーラーと当局は“同じ穴のムジナ”、協力して消費者に対応するものとばかり
思っていたことが根本的な認識不足に因る誤りだったようです。
とりあえず電話が切られ、その後15分もするかしないかのうちに
市内の別系列、大手三菱ディーラーのサービス部長からTELが入り
「陸運局の係官からお宅にもそうした書類が来ているかどうかと
問い合わせがあったが、どのような内容の話をしたのか」と
少しイライラした口調で尋ねられたのです。
そしてさらに、それまでそんなお偉い方とは話したことすらない
三菱自動車本社の乗用部〇〇部長から電話が入り
「陸運局の係官とどんな内容の話をしたのか、正確に教えてください」とのこと。
その上なんと
「これ以降、全ての電話には居留守を使って決して出ないように!」
ここまで言われてようやく、私が話した内容が三菱自動車にとって極めて都合の悪い
のっぴきならない事態を引き起こしていることが感じ取れたのです。
ただし、具体的にそれが何なのかを推測するだけの知識すら当時は
持ち合わせていませんでした…。
【今日の三菱自動車に関するニュース見出し】
・三菱自の軽中古 仕入れ業者減少に寄り
相場価格が10~15%ダウン 成約率も大幅低下
(続く)