copyright (c)地 宇
絵じゃないかぐるーぷ
「MBG立面視集」
6 CUT 日常
ゲームとは
c001 ゲームとは心の遊び遊びとは生の潤滑油片意地張るなかれ!
c002 歌の数 有限なもので あるならば どんな歌にも慈しみ芽ばゆ
c003 何の為 短歌なんぞを作るのか作る必然作らぬ自由
c004 うっとしと われ作りたる短歌をば読みて妻のいうそれももっとも
c005 この短歌 見た人に一万円あげますと書けばはたして五万円も要ろうか?
人よ
c006 人なんて消え失せるのさ億年後では何したって同じでねえか!
c007 人間よ!むざむざ滅びる ことなかれ!永遠の歴史を手にいれる術を!
c008 オレはオレお前はお前 人間よ そんなところでもう近づけんのか!
c009 誰しもが生き続ければ老いてゆく老いの終わりは幸せ絶頂たれ!
c010 揺れに揺れ行く道知らぬ世界なり右も左も夢失ひて
c011 宗教は精神界の大発明 作りはしたが解体知らず
c012 人の世に肉親を憎む心あるを身近に知りて世界しぼみぬ
c013 咳一つ一つの咳が耳を打ち心を打ちて打ち砕きおり
c014 人間にタブーなどない しかれど タブー持たねば人の世滅ぶ
オレって
c015 われウツの病の兆しに迷えども友いろいろと手をさしのべてくれぬ
c016 今のオレ無色でもって力無く ただ気力で明日を信じてる
c017 何んやこれ!がんじがらめで動けへん われゴキブリとていくら何でも
(ゴキブリ取り 見て)
c018 じんわりとZIの痛みが とめどなくアリの兵隊のごとく襲いかかりて
c019 胃をとるかZIをとるべきかバリウムを前にこれは意地の矛盾
c020 何もない日日が続くと感じるが身は正直に変化とらえる
c021 平々凡凡と続く時間のコマ割りに同じ絵なしと感じこそすれ
c022 無意味さを ぐっと押さえ込み生きれども時連なりてアッカンベーしてる
c023 理をつめて追い込んでゆけば今のわれ自然と浮かぶされど悩める
c024 日を食い生活せんとする自分とは仮の姿に化粧を施した奴
c025 ドアップで見るに耐えない文字なれば か細き文字を書き続けており
c026 わが事の すみずみさえも知らぬのに人の事などわかるはずなし!
c027 サングラスかけて見たくて買い求め引き出しの隅に埋めおきたり
c028 自分をばコントロールする難しさ しみじみ知りて虚しさつのる
c029 こだわりて なおしつっこく こだわりて こだわり通して生きてゆきたい
c030 歩くのも いきどおろしき道なれど歩きゆかねばここから出られぬ
家の中には
c031 心こめて妻が用意したる夕餉の膳を足蹴にし頃の荒れたる己れ
c032 泣く吾子を殴りつけて鼻血見る若き親なりつい昨日のこと
c033 ミカン投げ吾子の腹に命中せり飛び道具ダメとは医者の言葉!
c034 年子にあらば去年も今年も受験なりマラソンのごとき気ながき道
c035 三人の子持ちなる このオレは彼らとともに成長望む
c036 吾子らには親のしてくれた同じことを それ以上にして返してやらねば
c037 誕生日巡り来るな!の年なれどプレゼント送る慣れのつながり
c038 妻火傷 指二本なり わずかでも心配のたね消え去らずして
c039 ローンひけば妻の収入に頼らざるを得ないわれなり遠々無限
c040 扇風機 首を回して一面にサービスせんとするその心哀れ
c041 金の世に余るほどなく かといって無きともいえぬ凡たる暮らし
c042 悩みなど ちっぽけなものと思えども待ち行列して襲いきたりぬ
c043 宝くじ何度も見比べ肩落とす次の機会にチヤンスを送る
c044 米づくり八十の父の生命にて病いえしと再び挑む
c045 子らよ光れ!親乗り越えて踏みこえて光り輝け俺も光ろう!
ローンのことなど
c046 給料日 来なくてならぬ ものながら そのユーウツさ人にも言えず
c047 ボーナスを もらいたる喜び ほど遠くローンの重みに寄せ来る不安
c048 近づきてCRTディスプレイの文字をみる頭の位置の年ごとにせばまりて
c049 エッチラと回りかねているMTの その遅きこと深夜近づきて
( MT=磁気テープ)
c050 内容を忘れたる頃バグ出でし心あせれどロジック浮かばず
(バグ= 欠陥)
c051 一ステップに頭脳をこめて組み上げるプログラム術われも覚えし
c052 むし暑きルームに残りて ふと見れば窓ガラス切る夕闇の空
c053 プリンター子守歌のごとく聞こえ来る耳をあてやりしばし眠りぬ
c054 当番の疲れの体 絨毯に そっと横たえ禁煙の煙草
ゆらゆらと
c055 通学と通勤とが かさなりて一緒にゆく嬉しさ恥づかしさ
c056 平然と靴と靴とがケンカする紳士淑女の通勤電車
c057 OLは押し出されし腹イセに眼鏡光らせ誰かれとなく蹴る
c058 ハイヒールが わがサラ靴に惜しげなく踏みあがりたり通勤電車
c059 電車の中 咳や悲しみ群れたれど煙草に笑い満ち満ちており
c060 夏蟻はプラットホームを うろつきて靴ゆきし後パッと消え行く
c061 電車揺れ一ゆれ二ゆれ ゆらゆらと心も揺れるユラユラ人生
遠ぼえ
c062 武器持たば使いたくなる人間どもよ武器持つ人の地球だったか!
c063 戦争の無くなる時代など永遠に来ないのであろうかこの人間(あほ)どもの
地球(くに)
c064 核兵器この地球上に あるならば誰が使わぬと言いきれるのか!
c065 人間なんて地球にポッと湧き出でてド自滅目指す最下等動物なり
c066 北極と南極とを くんるりと ひっくり返せばましな世来ようか
ペンネーム
c067 われ好む木のいきおいは地にそらに縄文杉の何千年(とわ)に生きるしつっこさ
c068 人間なんて地球に巣食う寄生虫何んか役に立つことしてっか!
この項おわり
-----------------------------
註。
検索用語集(各行、「」は不要か?)
--------------
「MBG立面視集」
「MBG立面視集」 (幻の歌集)
「MBG立面視集」 目次
「MBG立面視集」 巻頭
「MBG立面視集」 走る日々
「MBG立面視集」 MOVE(俺)TO(君)
「MBG立面視集」 GET 竹取
「MBG立面視集」 MBG立面視集
「MBG立面視集」 バイクに引かれて
「MBG立面視集」 CUT 日常
-----------------------------
「MBG立面視集」のお求めは、古本、オークションにて。