株式会社プランシードのブログ

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その79.岡山の入社案内DVD完成ざぁます①

2012-12-16 08:51:02 | 制作会社社長の憂い漫遊記
12月15日、岡山に本社を持つ会社の
入社案内DVDの録音が行なわれ
9月クランクインした作品が完成した。

監督・構成・編集・プロデュース:多田 浩造
助監督:川村 啓太
撮影:山内 隆弘
CG:西森 大志
選曲:山城 日出男
整音:納多 保光
ナレーター:竹房 敦史、藤本 典穂
改めてスタッフの皆さんに感謝する。


(前列左からナレーターの藤本氏と竹房氏
後列左から川村助監督、整音の納多氏、私、選曲の山城氏)

この作品はスポンサー企画部の荒木氏が私を監督指名して始まった。
わずか5日間で撮影しなければならなかったが、
私は指名された時点で「これはイイモノになります」と
スポンサーにもスタッフにも宣言いや断言した。
まだ撮影も始まっていなかったので、下手を打つと私は狼少年になる。
当社営業担当の森田などは「?」と社長の私をハナから信じていない。
しかし私には強い確信があったから「イイモノができる!」と
断言せざるを得なかった。

スポンサー試写は12月11日に岡山の本社で行なったが、
それより先の12月6日スタッフ試写を行なった。
CG担当の西森氏には、この作品のカッコよさを決める大切なパートだけに
撮影前にオーダーをかけ、撮影終了と同時に素材を渡しイメージを伝えていた。
しかし私のイメージと発注金額に差がありすぎ、西森氏は困惑を隠さなかったが
そこはそれ、後輩のよしみでこの作品に参加してもらった。
それでも西森氏は、根っからのクリエーターで、やり出したら手は抜かない。
スタッフ試写は、彼の作ったオープニングCGから始まる。
何度見てもいいオープニングだ。


(西森氏作のオープニングCG)

しかしオープニングが終わり、一人目のドキュメントが始まるや
西森氏は釘付けになっている。
私は作品そっちのけでスタッフの表情を読んでいた。
試写後、西森氏は開口一番「エンディングはどうするんですか?」
「これでいきますが…予算ないし…」
「エンディングもオープニングイメージに合わせて作りましょうよ」
「金がないっうの」
「じゃあ、エンディングを作らせてください」
「追加予算出せないよ」
「いいです。やらせてください」
男だね、ヨッ、西森 大志!
何となく予想はしていたが、
作品を見て引くに引けなくなる氏の気持ちはよく解る。
作り手が社長になるとやりすぎてしまい赤字になる。
私も作り手出身の社長だからよく解る。しかし、作り手魂が許さない。
私もこの作品に入れ込んでいる。
「じゃ任せるよ。今から一杯やろうぜ」と二人で居酒屋に繰り出した。

飲み屋で西森氏は、上気した顔でさらに畳みかけてくる。
「4人の男達が出ていますが、ワイプで場面転換するの止めませんか?
ワイプにすると、この人は終わり!ここから先は次の人!となり、あざとい」
本質をついてくる。
私はこの作品の構成は4人の男達の串刺しではなく、
それぞれ間に30~40秒で、研修体制や、社のセールスポイントを入れていた。
これには西森氏も
「実にいいクッションで息抜きも兼ねて全体にあきさせませんよね」
と感心していたが、私はさらにこの部分に女性ナレーターを
起用するつもりである旨を伝えた。
「女性ナレーターにOKが出れば、自ずとワイプは無くなる」と
またもや狼少年は、宣言したのだ。
さすがの西森氏も観念し
「明日からエンディングCGを制作し、月曜日にはお渡しします」と宣言。
その後、二人は酩酊するまで呑んだのは言うにおよばずだ。


(約束通り上がってきた西森氏作のエンディングCG)

こうして終わってみると、
唯一残念なのが山内 隆弘カメラマンとのタッグが
不完全燃焼に終わったことだ。
山内氏の参加時に私は
「貴方の最高作品になりますから一緒に組みましょう」とオルグしたが、
確かに彼の関わった作品としては最高の部類だったと思うが、
彼の最高作品かというとそうではなかったかも…だ。
山内氏は、私とオフィス・キネティック時代の同じ釜の飯を食った
牧 逸郎氏の弟子だ。
私と牧さんが組むとお互いに遠慮してイマイチの作品になる。
今は亡き牧さんの弔い合戦として
山内氏と組むことは私の使命でもある。
そう思ってオルグして組んだが、
私としても満足のいくチームワークではなかった。
まあ70~80点か?
今回の作品をバネに、次回作で山内氏の最高作品作りに一役買いましょう。


(あくまでも淡々と仕事をしていた山内氏)

さてこの作品の最優秀スタッフをあげると、
スタッフではないが、ある意味スタッフであるスポンサーの荒木氏だ。
私を監督指名したことだけでも、眼力の凄さは一級品だが、
主役の4人はいずれも面白い方々であった。
この作品の強さは4人の男達にあり、それを「ドヤ」目線で見るのではなく、
淡々と状況を語った作品としての目線にある。
これでイイモノにならないわけがない。
荒木氏の眼力に感謝したい。

このような機会を与えていただき、本当にありがとうございました。
合掌
(②につづく)

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