
Blood Tea and Red String (2006)
アメリカのストップモーション・アニメ作家、クリスチーネ・セガウスキ(Christiane Cegavske)2006年の作品。構想&製作13年、2006年サンフランシスコ自主制作映画祭ベストアニメーションなど、数々の賞を取り、DVDジャケットには「ベアトリクス・ポッターの世界にデビッド・リンチの夢を加えた・・」と表現されている通り、ダークで不可解で愛らしい、不思議な不思議な人形アニメ。

↑人形作成中のフー・ドゥェル。
白襟の上品な服を着込んだ白ネズミたちが、大きな樫の木に済むフー・ドゥェル(Who Dwell)たちに人形の制作を頼みます。しかし、出来上がった人形が気に入ったフー・ドゥェルたちは、人形をネズミに渡すのを拒否。川で流れて来た大きな卵を拾ったフー・ドゥェルは人形の体に卵を隠します。が、夜中にネズミたちに人形を盗まれてしまい、フー・ドゥェルたちは人形を取り返しに旅に出るのでした・・・

↑人形にカードゲームをさせるねずみ。
タイトルの通り、ネズミたちは血のお茶を飲み、カードで遊び、人形とともに踊ります。全く台詞なし。ネズミはキーキー、フー・ドゥェルたちはグワァ、ギェェェ(からす系)と会話します。これが可愛いのですわ・・・全て手作りの人形アニメで、お菓子や洋服などとても可愛いところはやっぱり女の作家さんだなあ、と思ってしまいます。youtubeのクリスチーネ・セガウスキのページでもお気に入りとして名が挙がっている通り、ヤン・シュヴァンクマイエルの影響は濃厚で、ヤン・シュヴァンクマイエルの「アリス」と同系列の作品であることは間違いないのですが、こちらのブラッド・ティー・アンド・レッド・ストリングは「アリス」に比べてさらにダークで悪夢的要素が強いのです。しかしキャラクターの愛らしさと、呑気で朴訥とした音楽が、この作品をユニークなアニメにしています。

↑卵を見つけて会議中のフー・ドゥェル。
ストーリーは不思議で、彼ら登場人物は人間には分からない行動をとる訳なのであまり真剣に意味を考えるのは無駄でしょう。しかし人形に恋したねずみが、自分の手と人形の手を結んで、鳥のはねを付けて飛ばせようとするところ、結構感動します。キャラクタ-たちは皆、子供の様に純粋な心を持っているのです。

↑さて、卵から生まれたのは・・・
この作品は今時のCGアニメになれた目には、一見素人っぽく子供っぽく見えるかもしれません。この世界をそれこそフル3DCGで再現したら、ものすごい世界になるような気がします。しかし、彼女の手作り感溢れる独特の世界はアナログの暖かさや懐かしさ、忘れていた何かを思い出させてくれます。そう、子供の頃人形や小動物たちに自分で物語を想像していたような懐かしい気分・・・ヤン・シュヴァンクマイエルの「アリス」は何回も見たいとは思いませんが、こちらは何回も見たい。フー・ドゥェルが本当に可愛い!
映画予告編こちら♪
もひとつおまけに「ドールメイカー」。女の人に薬のませて、人形にしちゃうという怖い(いやマジで怖い)作品。このクリスチーネ、かなり変!でも好き!
アメリカのストップモーション・アニメ作家、クリスチーネ・セガウスキ(Christiane Cegavske)2006年の作品。構想&製作13年、2006年サンフランシスコ自主制作映画祭ベストアニメーションなど、数々の賞を取り、DVDジャケットには「ベアトリクス・ポッターの世界にデビッド・リンチの夢を加えた・・」と表現されている通り、ダークで不可解で愛らしい、不思議な不思議な人形アニメ。

↑人形作成中のフー・ドゥェル。
白襟の上品な服を着込んだ白ネズミたちが、大きな樫の木に済むフー・ドゥェル(Who Dwell)たちに人形の制作を頼みます。しかし、出来上がった人形が気に入ったフー・ドゥェルたちは、人形をネズミに渡すのを拒否。川で流れて来た大きな卵を拾ったフー・ドゥェルは人形の体に卵を隠します。が、夜中にネズミたちに人形を盗まれてしまい、フー・ドゥェルたちは人形を取り返しに旅に出るのでした・・・

↑人形にカードゲームをさせるねずみ。
タイトルの通り、ネズミたちは血のお茶を飲み、カードで遊び、人形とともに踊ります。全く台詞なし。ネズミはキーキー、フー・ドゥェルたちはグワァ、ギェェェ(からす系)と会話します。これが可愛いのですわ・・・全て手作りの人形アニメで、お菓子や洋服などとても可愛いところはやっぱり女の作家さんだなあ、と思ってしまいます。youtubeのクリスチーネ・セガウスキのページでもお気に入りとして名が挙がっている通り、ヤン・シュヴァンクマイエルの影響は濃厚で、ヤン・シュヴァンクマイエルの「アリス」と同系列の作品であることは間違いないのですが、こちらのブラッド・ティー・アンド・レッド・ストリングは「アリス」に比べてさらにダークで悪夢的要素が強いのです。しかしキャラクターの愛らしさと、呑気で朴訥とした音楽が、この作品をユニークなアニメにしています。

↑卵を見つけて会議中のフー・ドゥェル。
ストーリーは不思議で、彼ら登場人物は人間には分からない行動をとる訳なのであまり真剣に意味を考えるのは無駄でしょう。しかし人形に恋したねずみが、自分の手と人形の手を結んで、鳥のはねを付けて飛ばせようとするところ、結構感動します。キャラクタ-たちは皆、子供の様に純粋な心を持っているのです。

↑さて、卵から生まれたのは・・・
この作品は今時のCGアニメになれた目には、一見素人っぽく子供っぽく見えるかもしれません。この世界をそれこそフル3DCGで再現したら、ものすごい世界になるような気がします。しかし、彼女の手作り感溢れる独特の世界はアナログの暖かさや懐かしさ、忘れていた何かを思い出させてくれます。そう、子供の頃人形や小動物たちに自分で物語を想像していたような懐かしい気分・・・ヤン・シュヴァンクマイエルの「アリス」は何回も見たいとは思いませんが、こちらは何回も見たい。フー・ドゥェルが本当に可愛い!
映画予告編こちら♪
もひとつおまけに「ドールメイカー」。女の人に薬のませて、人形にしちゃうという怖い(いやマジで怖い)作品。このクリスチーネ、かなり変!でも好き!
「ブラッド・ティー&レッド・ストリング」の方は、デヴィッド・リンチ風ピーター・ラビットと言うよりも、私にはダークなシルバニア・ファミリーに見えました(笑)
「ドールメイカー」も観てみると、ダリみたいに悪夢的なモチーフを繰り返し使うのがお気に入りみたいですね。「人間を人形に」というと蝋人形みたいなもんを想像してしまいますが、アン&アンディ人形だったとは!斬新だ。カラスとか卵とかも、好きみたいですね。
アメリカにこういう才能をもった人が出てきたとは。喜ばしいことです。
>原宿でシュヴァンクマイエルの展覧会をやっていたのですが、
そうなんですよね。家にも「アリス」関連で検索来てました。
>私にはダークなシルバニア・ファミリーに見えました(笑)
たははー!素朴なぬいぐるみ風なところがそうかも。
>アン&アンディ人形だったとは!斬新だ。カラスとか卵とかも、好きみたいですね。
>アメリカにこういう才能をもった人が出てきたとは。喜ばしいことです。
nbmさんなら気に入るかもーと思いました。
この方アン&アンディ人形や腹を赤い糸で縫う、ってお気に入りのモチーフみたいですね。
感覚的にも年齢的にもなんだか親近感&同士感が(爆)。youtubeにはコメント残しちゃいましたもん。
この人のサイトへ行くとやはり「うへぇ」なイラストや変なコスチュームがあって面白いので、改めて記事にする予定です。
画像を拝見していると、仰るようにシュヴァンクマイエルの影響を濃厚に受けておられたような気がしたもので。
しかも女性ですか…。やっぱりアメリカって広いですよねえ(笑)。こんな才能が当たり前のように埋もれているんですもん。
これはDVDになっている作品でしょうか。もしあれば鑑賞したいと思います~。
>しかも女性ですか…。
シュヴァンクマイエルは可愛いけど間抜けっぽいキャラクター造形でしたけど、こちらはキャラクターの造形や小物に女のひとらしいセンスが感じられます。
この方のサイトへ行ったら、この映画はまだまだ大人しい方だということが判明。その恐可愛いゲロゲロワールドは記事で紹介したいと思います・・
アマゾン本家でDVD売ってますけど、ちょっとお高いです。4000円くらいだったかな・・・
岸田森とかに出演していただいたら更にぞぞぞ・・という感じですが(もう無理だけど)
いやぁ是非NHK教育あたりで子供向けに・・・と思うのは私だけ??
可愛いわ~ねずみも蜘蛛のおばさんも!!
なんかシュールだけど、可愛らしくてよいですね。
ねずみの目が赤いのがまたよろしいです。
しかし・・・人形の顔、可愛いのか?よーわかりませんが。自分にはかなり不気味に見えます。
あのティーポットやカップやスプーン・・・よく出来てますね。本当に芸が細かいっていうか、細部にまで愛情やこだわりが感じられますね。
>全く台詞なし。ネズミはキーキー、フー・ドゥェルたちはグワァ、ギェェェ(からす系)
なら、英語がからっきしなワタシでも見れるかもな。
でも4000円はお高いですわね(汗)。
>「ドールメイカー」いいですねぇ~
>岸田森とかに出演していただいたら更にぞぞぞ・・
恐いっていうより奇妙ですよね。
なんでからすに化けるのよ??
ちなみに化けているのは絶対作家本人。
がに股で卵持って走る姿に愛を感じてしまいました(変人)。
>いやぁ是非NHK教育あたりで子供向けに・・・
お子さんたち悪夢見そうですねーー!
このDVD、かわいいのですがグロくもあるので。
>なんかシュールだけど、可愛らしくてよいですね。
かわいいけれど変、って感じですね。
>人形の顔、可愛いのか?
そうなんです、不気味です。とっても怖いです。
しかも目玉ないし、ネズミに血のお茶飲まされて血まみれだし、しまいに腹からエイリアン、じゃない、訳のわかんない生き物でてくるし・・・
>本当に芸が細かいっていうか、細部にまで愛情やこだわりが感じられますね。
ステレオタイプかもしれませんが、そういうところ女性だなあと思います。
>英語がからっきしなワタシでも見れるかもな。
大丈夫です。ただ、だれにでもおすすめのアニメじゃないですね!この手のDVDは高めですしね。