The dark Knight(2008)
バットマンシリーズでありながら題名に全く「バットマン」と無いアメコミ・SFアクション映画。アメコミ映画はハリウッドお得意の最新の特殊効果と「悩めるヒーロー」の愛と勇気と友情で、つまらないわけじゃないけれど、たいてい見終わったら「凄かったねえ。あの特殊効果」で終わっちまうものでした。この映画は違います。そりゃこちらも愛と正義に悩めるヒーローなんですけど、題名に「バットマン」と付けなかったのはアメコミのヒーローものだってことは忘れてください、って言う意味だったんですね。あの「メメント」の監督クリストファー・ノーランの間違いなく代表作となるでしょう。
クリスチャン・ベイルのスーツはアルマーニ。
ストーリーは省略、基本は主役のバットマン(クリスチャン・ベイル)対悪人ジョーカー(ヒース・レジャー)です。そこにおなじみのゴードン警部(ゲイリー・オールドマン)、バットマンの元彼女レイチェル(マギー・ギンズデール)、判事のデント(アーロン・エイクハート)やその他いろいろ書ききれない豪華脇役一杯が絡んできます。いつも遠い目をしたスケアクロウ(キリアン・マーフィー)や「お、今回重要人物はコイツに違いない!」と思わせておいて実は違った銀行取締役ウィリアム・フィクナー、ワイルドなお顔のマフィア・ボス エリック・ロバーツなど、脇役ウオッチャーも満足の人選です。
ゲイリー・オールドマンの警部は、死んだら困ります。
怖いですね・・・
しかしとにかく目立つのはジョーカー(ヒース・レジャー)。彼の演技もぶっ飛んでいて怖いのですが、緻密に構成されたストーリーとストーリーを生かす演出、全てが組み合わさって生まれた極悪人がこのジョーカーでしょう。常に汚いメイクと異常者のような狂気を発散させ、ただの「悪役」を超えて常識では理解不能な狂気を結晶させたかのような人物。人の持つモラルや理性よりももっと負の部分を好み引き出そうとするそのキャラクターはヒーロー映画に悪役は付き物とはいえ、他の悪役とは比べ物にならないくらい存在感があります。それに対するバットマンもまた、正義の味方というには暗すぎる。この映画はアメコミヒーローものじゃないのです。バットマンというヒーローになりそこねた男・・・あえてヒーローになるつもりのない男と、純粋な狂気を持つ男ジョーカーの泥沼化した戦いのクロニクル。
何が悪で何が善なのか、全てはコインの裏表で同じものを違うサイドから見ているだけ。ヒース・レジャーのジョーカーによって他のヒーロー映画を寄せ付けないワイルドカードを手に入れた「ダークナイト」。惜しい才能をなくしましたが、最後に残したのがこの役だったことは役者として幸せなことだと思います。
3時間という長さですが複雑に絡み合ったストーリーは最近まれに見る出来です。特殊効果なんかどーでもいいくらいです。アクション映画としては珍しいほどシリアスな人間の性を執拗にあぶりだすような、あちこちにちりばめられたエピソードや、どんでん返し。特にフェリーのエピソードはオチに唖然としました。ポイントとなる大男の囚人役をTV俳優の重鎮トミー・リスターが演じ、いいとこ攫ってます。
バットマンシリーズでありながら題名に全く「バットマン」と無いアメコミ・SFアクション映画。アメコミ映画はハリウッドお得意の最新の特殊効果と「悩めるヒーロー」の愛と勇気と友情で、つまらないわけじゃないけれど、たいてい見終わったら「凄かったねえ。あの特殊効果」で終わっちまうものでした。この映画は違います。そりゃこちらも愛と正義に悩めるヒーローなんですけど、題名に「バットマン」と付けなかったのはアメコミのヒーローものだってことは忘れてください、って言う意味だったんですね。あの「メメント」の監督クリストファー・ノーランの間違いなく代表作となるでしょう。
クリスチャン・ベイルのスーツはアルマーニ。
ストーリーは省略、基本は主役のバットマン(クリスチャン・ベイル)対悪人ジョーカー(ヒース・レジャー)です。そこにおなじみのゴードン警部(ゲイリー・オールドマン)、バットマンの元彼女レイチェル(マギー・ギンズデール)、判事のデント(アーロン・エイクハート)やその他いろいろ書ききれない豪華脇役一杯が絡んできます。いつも遠い目をしたスケアクロウ(キリアン・マーフィー)や「お、今回重要人物はコイツに違いない!」と思わせておいて実は違った銀行取締役ウィリアム・フィクナー、ワイルドなお顔のマフィア・ボス エリック・ロバーツなど、脇役ウオッチャーも満足の人選です。
ゲイリー・オールドマンの警部は、死んだら困ります。
怖いですね・・・
しかしとにかく目立つのはジョーカー(ヒース・レジャー)。彼の演技もぶっ飛んでいて怖いのですが、緻密に構成されたストーリーとストーリーを生かす演出、全てが組み合わさって生まれた極悪人がこのジョーカーでしょう。常に汚いメイクと異常者のような狂気を発散させ、ただの「悪役」を超えて常識では理解不能な狂気を結晶させたかのような人物。人の持つモラルや理性よりももっと負の部分を好み引き出そうとするそのキャラクターはヒーロー映画に悪役は付き物とはいえ、他の悪役とは比べ物にならないくらい存在感があります。それに対するバットマンもまた、正義の味方というには暗すぎる。この映画はアメコミヒーローものじゃないのです。バットマンというヒーローになりそこねた男・・・あえてヒーローになるつもりのない男と、純粋な狂気を持つ男ジョーカーの泥沼化した戦いのクロニクル。
何が悪で何が善なのか、全てはコインの裏表で同じものを違うサイドから見ているだけ。ヒース・レジャーのジョーカーによって他のヒーロー映画を寄せ付けないワイルドカードを手に入れた「ダークナイト」。惜しい才能をなくしましたが、最後に残したのがこの役だったことは役者として幸せなことだと思います。
3時間という長さですが複雑に絡み合ったストーリーは最近まれに見る出来です。特殊効果なんかどーでもいいくらいです。アクション映画としては珍しいほどシリアスな人間の性を執拗にあぶりだすような、あちこちにちりばめられたエピソードや、どんでん返し。特にフェリーのエピソードはオチに唖然としました。ポイントとなる大男の囚人役をTV俳優の重鎮トミー・リスターが演じ、いいとこ攫ってます。
バットマンのストーリーは全くしらないし、興味も亡かったんだけど、友達が絶賛してたので。
でも、何にも知らなかったから先入観も全くなく純粋に感動できた気がします。
タダの『アメコミ映画』じゃないですね。
>純粋な狂気
素敵な表現です。
まさにそのとおり。
そんな難しい「純粋な狂気」を完璧に演じ遂げたヒース・レジャー。
ホントに惜しい人を亡くしました。
>でも、何にも知らなかったから先入観も全くなく純粋に感動できた気がします。
>タダの『アメコミ映画』じゃないですね。
私もただのアメコミ映画なら、見に行かなかったと思います。
とにかくヒースが凄いとだけ聞いていたので、そりゃ見に行っておかないと、
という気持ちで見に行ったんですけど。
彼は本当に怖かったですね。
鬼気迫る演技に、彼は自分の運命をうすうす感じていたのかも、なんてことまで考えました。
3時間近くみっちり、息を抜く閑もない映画でしたね。
想像以上にシリアスな映画でした。
アメコミ映画でここまで出来れば上出来だと思います!
私、これだけしか観てないんで、
キリアンの役どころもわかんないんですよ@@@
ダメですね…
>全てはコインの裏表で同じものを違うサイドから見ているだけ…
素晴らしい説明で、大きくうなずけました!ウンウンw
最後にこんな作品を残すなんて、
あまりにも出来すぎてますね~!
そういわれれば全部制覇してます。なぜでしょ??特に好きって訳じゃないんですよ。前作はまあまあでしたけど。根性悪キリアンを見るだけでも見る価値あります。こういう役、この人イメージぴったりですね。
>最後にこんな作品を残すなんて、
>あまりにも出来すぎてますね~!
本当ですねぇ。
出来過ぎです。
超絶大傑作だったなー。
『バットマン』を超越した『バットマン』
『バットマン』でありながら『バットマン』以上の『バットマン』なんですよね。
でも、まぎれもなく『バットマン』なんです。
でも、ただの『バットマン』じゃない。
『ダークナイト』なんです。
そこに純粋に感動したし、評価したいです。
バットマンでしたね~!
でもバットマンを超えるバットマンでしたね~!
見終わって呆然としましたよ。
ジョーカーは生きているから、続編が楽しみ!で有るはずの映画なんですけどねぇ。
続編つくっても、あれ以上にはならないし、なったらとんでもなくすごいです。