異次元からの道具：TOOL

Toolは１９９０年に結成された、アメリカのメタル系ハードロック４人組。ベースの効いたヘヴィな重低音と特異なアートが融合した類稀なるアート系プログレッシヴ・ハードロック。その音楽性と硬質でメッセージ性の高い歌詞、危ないステージパフォーマンスでカリスマ的人気を持つバンドです。一見かなり危ないおっちゃんたちって感じなんですが・・・



このバンドの特異なPVのヴィジュアル・ワールドは、どれもショートフィルムと呼べるほど素晴らしく、私の大好きなクエイ兄弟の作品への傾倒ぶりも伺えます。私にはスラッシュメタルとも呼べるほど少々ヘヴィすぎるところもPVでは難なくクリア。メンバーも映らないし演奏シーンも無いし、まるで曲のPVというより映像主体で曲はバックミュージックといった方が良いのかも・・と感じていましたが、それもそのはず、アート担当のギタリスト、アダム・ジョーンズは元々映画製作を職業にしていたとのこと。もともとクエイ兄弟の映像を検索していて見つけた彼らのPVは、クエイ兄弟に負けないほどの世界観と完成度で、これほどPVに力を入れているバンドは他に無いのではないか、と思います。好き嫌いは別ですが・・・

ということで、彼らのPVはどれも素晴らしいのですが、特にお気に入りを順番にご紹介。

Jambi - Morgasmo
2006年の最新のアルバム10,000 Daysより。人形を使ったストップモーション・アニメ。シャム双生児の兄弟の物語。切り離された彼らは無意識にまた繋がりたいと考えるのか・・・自らをミシンにかける行為は人形と言えどもあまりの怖さに背筋凍ります。

↑PVより。


Prison Sex [hq - fullscreen]
最もクエイ兄弟の影響を感じる、素晴らしい作品。私は最初の「ギリギリギリ」って効果音からトリップしちゃいます。ストップモーション・アニメとCGを合成、暗く、奇妙でエロティックな閉ざされた空間。芋虫は勘弁して欲しいですがねぇ。

↑PVより。


Vicarious
ハードな革の服で全身を包んだとてもスタイルのいい女性。が、この革の服には仕掛けがあった。こんなんありかよ？冗談抜きでそのオチにびっくりしますので、お楽しみ。

↑PVより。



Parabola
イラストのような独特の浮く人物から吐き出される「何か」には度肝抜かれます。ストーリーというより奇妙な世界観を堪能するPV。モノクロとCG、ストップモーション・アニメを使い、見事な世界観を見せてくれます。一番好きかも・・・

↑PVより。


Stinkfist [hq - fullscreen]
砂で出来た人間たちの奇妙な共同生活。それはだんだん異常な方向に向かっていく・・・何が異常で、なにが正常なのか。

↑PVより。


遵@nema [uncut version - hq - fullscreen]
男が運んできた小さい人体のようなもの、この中には人間ではないモノが入っていた・・・

↑PVより。


Sober [hq - fullscreen]
人形を使ったストップモーションアニメ。こちらもかなりクエイ風。

↑PVより。