ashes and snow グレゴリ-・コルベール展
6月24日までお台場で行われているグレゴリ-・コルベール展。ヒョウや象と少年の写っている写真に惹かれ訪れました。一瞬を切りとったセピア色の写真も大変素晴らしいものでしたが、会場で上映されていた映画はもっと素晴らしいものでした。それもそのはず、グレゴリ-・コルベールは元々ドキュメンタリー映画を撮ることを職業とし、現在写真を含めた映像アートをライフワークとしています。
野生動物の美しさ。生き物としての人間の美しさ。個々としては珍しくないテーマです。しかし彼のコンセプトは、野生動物の美しさと動物としての人間の美しさの調和。象の群れの前で踊る女性や、鷹の羽ばたきと共に踊る女性など、生命力に溢れた身体表現としての踊りは、私たち人間が野生動物に比べて特別な存在ではなく、同じ動物であり、彼ら野生動物もまた私たち人間と何ら変ることの無い存在なのだと気付かせてくれるはず。
特に好きなシーンはアフリカの砂漠で、ヒョウたちとまどろむ人々。どうしてヒョウは人間を襲わないのか、本当に不思議です。ヒョウたちのしなやかな無駄の無い体は捕食獣という食物連鎖の頂点に君臨するものの持つ、崇高な美しさがあります。人間たちも無駄の無い、内面から滲み出るような美しさをもち、ヒョウと共に遠くを見つめるシーンは言葉を失うほど美しい。特撮でも合成でもなく、調教したわけでもない、時間をも超えた、獣と人間の無言の存在共有。
私たちが彼の作品を見るとき感じる言葉にならない感情は、獣の中に神性を見いだす原始宗教やアミニズムとも無縁では無いはずです。かつて私たちは、自然そのものを神ととらえ、自然現象は神の意志であると考えました。そして一部の動物たちを神性を持つ神の化身、あるいは使いとして崇めました。日本ではニホンカモシカや丹頂鶴が例です。獣の中に神性が存在するのなら、神の中の獣性もまた、存在するのでしょうか。
この1時間のフィルム、見終わった後は森の中で深呼吸したときに感じるようなすがすがしい、そして私たちの持つ原始的な身体記憶を呼び覚まされたような感覚が感性に残ります。
もしあなたが彼の写真を見て、そこにある「人間と動物が共に踊る」美しさを感じ取れるとしたら、ぜひ彼の映像作品をご覧になることをお勧めします。
ashes and snow
6月24日までお台場で行われているグレゴリ-・コルベール展。ヒョウや象と少年の写っている写真に惹かれ訪れました。一瞬を切りとったセピア色の写真も大変素晴らしいものでしたが、会場で上映されていた映画はもっと素晴らしいものでした。それもそのはず、グレゴリ-・コルベールは元々ドキュメンタリー映画を撮ることを職業とし、現在写真を含めた映像アートをライフワークとしています。
野生動物の美しさ。生き物としての人間の美しさ。個々としては珍しくないテーマです。しかし彼のコンセプトは、野生動物の美しさと動物としての人間の美しさの調和。象の群れの前で踊る女性や、鷹の羽ばたきと共に踊る女性など、生命力に溢れた身体表現としての踊りは、私たち人間が野生動物に比べて特別な存在ではなく、同じ動物であり、彼ら野生動物もまた私たち人間と何ら変ることの無い存在なのだと気付かせてくれるはず。
特に好きなシーンはアフリカの砂漠で、ヒョウたちとまどろむ人々。どうしてヒョウは人間を襲わないのか、本当に不思議です。ヒョウたちのしなやかな無駄の無い体は捕食獣という食物連鎖の頂点に君臨するものの持つ、崇高な美しさがあります。人間たちも無駄の無い、内面から滲み出るような美しさをもち、ヒョウと共に遠くを見つめるシーンは言葉を失うほど美しい。特撮でも合成でもなく、調教したわけでもない、時間をも超えた、獣と人間の無言の存在共有。
私たちが彼の作品を見るとき感じる言葉にならない感情は、獣の中に神性を見いだす原始宗教やアミニズムとも無縁では無いはずです。かつて私たちは、自然そのものを神ととらえ、自然現象は神の意志であると考えました。そして一部の動物たちを神性を持つ神の化身、あるいは使いとして崇めました。日本ではニホンカモシカや丹頂鶴が例です。獣の中に神性が存在するのなら、神の中の獣性もまた、存在するのでしょうか。
この1時間のフィルム、見終わった後は森の中で深呼吸したときに感じるようなすがすがしい、そして私たちの持つ原始的な身体記憶を呼び覚まされたような感覚が感性に残ります。
もしあなたが彼の写真を見て、そこにある「人間と動物が共に踊る」美しさを感じ取れるとしたら、ぜひ彼の映像作品をご覧になることをお勧めします。
ashes and snow
彼のアート作品を探してみますね。ptdさん、ご紹介ありがとうございました。
そっか・・・お台場に行った理由はこれだったのですね。
どの写真も素晴らしいですね。
調教したわけでもないこんな写真がとれるなんて・・・。
日本の都会というという自然からかけはなれた殺伐としたところで生活する自分からすると、別世界。
神さまが特別に作った幻想的な世界・・・とも思ったのですけど、実は特別な世界ではなくて、過去にあったワタシたちが忘れてしまった世界なのですよね、きっと。
ワタシもこれ、観てみたいなあ・・・。
会社からもわりと近いから近々足を伸ばしてみようかな。
この人の作品は思ったより良いですわ。写真作品で「ああなかなか素敵!」位だったのですが、フィルムの方が凄く良くて。(でも寝てる人発見・)DVDは会場で売っていました。私は大画面で見て大満足してしまったので購入は見送りましたが(まあ欲しくなったらアマゾンで買おう、っておもって)。会場の雰囲気も良かったです。でも行きたくても行けない人も多いですよね・・・
最後に貼ったアドレスから、彼の作品をもっとご覧になれますよ。
獣の中の神性に関して、少々追記しました。よろしかったらチェックください・・・
先日はお世話になりやした。なんとか社会復帰いたしました。そう、予定変更してお台場行ったのはコレです。行ってよかった~~~24日までですが、せひご覧下さい。でも込みそうですので、可能なら平日の方がよろしいかと・・・
>過去にあったワタシたちが忘れてしまった世界なのですよね、きっと。
私もそう思いました。自由に解釈してください、という見せ方なので、人それぞれ思うことは違うかもしれません。
ではでは。今日健康診断で身長はかったら5ミリちぢんでた・・・