スーツのボタンを付け替えてリユース

「ビリッ」４５リットルごみ袋を持ち上げた時、お尻から音がした。
当然、初めての経験ではない。
この音と感覚から推測すると、指一本分、約２センチほど縫い目が避けたのであろう。
後ろを気にしながら、納品を終わらせる。
お客様に営業スマイルを振りまいた後で確認。
生地が裂け、手のひらがすっぽり入る。
この手触りは、今朝、履いたアンダーウエアーに間違いない。
顔面蒼白。
私はどう行動するべきか、洋服の●山に走るか？
いや、裾上に時間がかかるだろう。
自宅まで戻る時間はない。
そうだ！　会社のロッカーにパンツを１本入れてあった。
奇跡に感謝。
なんとか、次の約束に間に合った。

残った上着を捨てるのも忍びない。
ボタンを付け替えて、ネイビージャケットに変身させた。