あなたが心の更正を望むとは、驚きだ。体の各部は、禁じられたものを見たり、言ったり(陰口悪口)など好き放題やっているというのに。あなたに似ているのは丁度、毒で治療をする者か、黒色で服を洗おうとする者だ。
あなたに必要なのは、ハルワ(Khalwah、独りになること)とウズラ(Uzlah、人や物から離れること)である。ウズラを習慣とする人は、名誉を得、ウズラを真剣に行った人は、数々の恩恵である真実の才能を手に入れる。
その兆候は: 覆いが剥がれること、心の蘇生、親愛の実現である。
そのため、あなたは行いをより善くするべきであり、その数を増やすことが大切である:質(善さ)のない数の多い行いは、安い値が付けられた多量の衣服のようである。数は少ないが質の善い行いは、高額で数の少ない衣服のようである。同じく、一個のルビー。小さく、高額だ。誰でもアッラーのために心を多忙にさせ、次々と出現する欲望を適切に処理した者は、礼拝と斎戒を多くする者よりも徳がある。
心に畏敬の念のこもっていない礼拝を行う者は、丁度、王様に100個の空箱を贈ったために罰を受けてしまう者のようである。礼拝を心を込めて行う者は、王様に1000ディーナールの価値があるルビーを贈ったことにより、いつも王様に思い出してもらえる者のようである。
礼拝に入ったならば、あなたは至高なるアッラーにお助けを求めるのである。そしてアッラーの使徒(アッラーの平安と祝福がありますように)に話しかける。なぜならあなたは「アッサラーム アライカ アッユハンナビー ワ ラフマトゥッラーヒ ワ バラカートゥフ(預言者よ、あなたに平安と、アッラーのご慈悲と祝福がありますように)」と言っているからである。
夜中に2ラカー(ラカア:礼拝単位)捧げる方が、昼間に1000ラカー捧げるより善い。あなたが夜中に礼拝に立つのは、あなたの(行いの)秤にそれを見出したいほかに理由はないだろう。さて、僕(しもべ、奴隷)というものは、仕事をさせるためだけに買われるのだろうか。あなたは、食べて、寝るために買われる僕を見たことがあるか?あなたは、買われた一人の僕に過ぎない。アッラーは仰っている:「本当にアッラーは,信者たちからその生命と財産を贖われた。かれらのため(の代償)は,楽園である。かれらはアッラーの道のために戦い,殺し,また殺される。」(悔悟章111節)
*タージュッディーン ブン アターイッラー アッサカンダリー薯のタージュルアルース(花嫁の冠)より