私の感じたこと

リロケーションを専業とするラビットホームズの岩崎和夫といいます。
私が日々感じたことなどを素直に本音で書き留めます。

Zillow.com とはいったい何ぞや!

2006年02月18日 | 海外不動産事情
このZillowの出現で今アメリカの不動産業界は大きく揺さぶられています。
と言っても業界の内情を暴露するようなサイトではありません。
実に画期的なサイトで、一般ユーザー自らが自分の家を査定でき、売却や購入の際に不動産会社(ブローカー)の介在なくして適正な価格を知ることが出来る仕組みを提供しています。
不動産業界はちょっと戸惑ってブローカーの権益擁護に躍起になっているといったところでしょうか。

アメリカの不動産業界は仕事の分業がはっきりしていて、不動産会社は斡旋に徹しています。
日本では顧客(売主又は買主)との折衝・物件の現地案内から物件調査、重要事項説明書の作成、契約書の作成と契約の締結業務、ローンの斡旋などなどかなりの作業量があるのですが、アメリカでは顧客(売主又は買主)との折衝・物件の現地案内のみです。
州によっても違いますが、それ以外はやってはいけないことになっています。
NYCでは契約業務は法律行為なので弁護士の仕事、権利関係の調査タイトルカンパニー、設備はインスペクション会社、ローンはモーゲージブローカーと、不動産会社以外の専門職が介在します。

斡旋業に徹しており、作業分担でリスク回避もできており、実にいい仕組みだということで日本の不動産業界にどうやって取り入れようか検討もされていました。
合理的でいいように見えるのですが、ここに大きな落とし穴がありました。

CNNやNYタイムス・ウォールストリートジャーナルといったメジャーなマスコミも大きく取り上げた「Zillowの開設」もかなりインパクトがある現象として捉えられています。
それは何か?・・・

斡旋業に徹していたアメリカの不動産業界でしたが、Multiple Listing Service(MLS)などのインターネットを利用した物件情報システムが普及し、ユーザーは不動産会社に頼らなくても物件を探すことが出来るようになりました。
Virtual Tourといって、インターネット上で写真や動画によって現地の仮想案内も出来るようになり、わざわざ不動産会社に連絡をして現地を見せてもらわなくても物件の表情や雰囲気だけは解るようになったのです。
Zillowの出現で価格に関しても不動産会社に相談しなくても調査できるようになりました。
これで益々不動産会社の役割が無くなってしまったのです。
便利だ便利だと喜んでいたインターネットのお陰で自分たちの立場が脅かされています。

ベンチャーでスタートしたZillowは多額の資金(スポンサー企業)を手に入れたらしいので、これからもっとすごいサイトに変貌していくことが予想されます。

以下ほんの一部ですが、Zillowに関することを掲載したマスコミの記事や、注目すべきは一般ユーザーもZillowに関することをブログで取り上げ始めたということです。
いっきに普及するでしょう。

○CNN Money 2月8日の記事


○Yo Chicago 2月9日掲載


○The Real Dealではウォールストリートジャーナルの記事を紹介


○ワシントン在住主婦のブログから

○ニックネームさくら113095さんの「さくら日記」







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