私の感じたこと

リロケーションを専業とするラビットホームズの岩崎和夫といいます。
私が日々感じたことなどを素直に本音で書き留めます。

エイプリルフール

2007年04月01日 | 本音の話し

国土交通省は平成19年4月1日付けで、昭和27年施行の宅地建物取引業法第17条第1項(現行第46条第1項)に定められ、昭和45年建設省告示第1552号で制定され、今まで殆ど変わっていなかった宅地建物取引業者の報酬規定を大幅に改正することをついに発表した。

その内容は、重要事項説明の必要項目などが多様化した事を受け、仲介手数料の規定を根本から大幅に変更するというものであった。

【売買に関する報酬規定】

売買については、土壌汚染問題・アスベスト問題・耐震問題など調査項目・説明義務の複雑化を考慮し、売主・買主双方から受領出来る現行の仲介手数料上限規定「200万円以下、100分の5.25。200万円を超え400万円以下の金額100分の4.2。400万円超100分の3.15。」を以下のように改訂することとなった。

  • 買い手側からの媒介報酬受領の原則禁止。(書面による承諾を得た場合は可)
  • 売主が媒介契約を結んだ元付不動産会社に支払う媒介報酬の上限を売買代金に対し、100分の6.3とする。
  • 客付不動産会社の報酬は、業務への関与度合いに応じ元付不動産会社から分配する。

業法の改正(買主手数料免除)に併せてインスペクション制度を導入し、物件の瑕疵など設備や建物構造の欠陥については、有資格者による調査を実施することとし、その調査費用は原則買主の負担とする。
売りやすくするために売主側で費用を負担してインスペクションを事前に実施することも可能だが、買主側が「自身の責任と負担において実施することを推奨する」としている。

【賃貸に関する報酬規定】

賃貸の媒介報酬については、現行法の「依頼者双方から受ける事の出来る報酬の額は賃料の1.05ヶ月分以内で、居住用の場合は承諾を得ている場合を除いて一方から受けることの出来る報酬額は0.525ヶ月分以内」を以下の通り改訂する。

依頼者双方から受けることの出来る報酬の額は賃料の2.1ヶ月分以内とし、居住用の場合は承諾を得ている場合を除いて一方から受けることの出来る報酬額は1.05ヶ月分以内とする。

宅建業法大改正に踏み切った国土交通省の思惑は要約すると以下のような事につきるのであろう。

  • このような思い切った大改正を行うことにより、売買については不動産会社に課されている専門外の過度な負担が軽減され、結果とトラブル発生率の低下に繋がることを期待する。
  • 賃貸については合法的に受け取れる報酬額をアップすることにより、日常的に行われている仲介手数料以外の名目で貸主・借主双方から違法に受領する裏報酬の防止に繋がることを期待する。
  • 報酬率を上げることにより不動産業界の経営安定を下支えし、業界のモラル向上のため免許制度にもメスを入れる。 ○宅地建物取引主任者資格制度の抜本的見直し ○経営者の資格制度創設
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2 コメント

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本音の話し (岩崎和夫)
2007-04-05 15:40:12
EXPO67さんいつもコメント有難うございます。
エイプリルフールに紛れて本音の話しでした。
国土交通省も宅地建物取引業者に次から次に義務を課せるのであれば、それに見合う手数料に変えていかなければ飴と鞭にならず、鞭でたたくだけになってしまうということです。
鞭でたたかれ続けると性根が曲がってしまい、結果顧客を騙してまで金儲けに走ってしまうという悪循環サイクルが出来てしまいます。
なるべく早く正しい方向に持って行かねば!
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??? (EXPO67)
2007-04-02 19:26:27
あまりに大胆なエイプリルフール?
来年の4月1日が楽しみになってきました。
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