私の感じたこと

リロケーションを専業とするラビットホームズの岩崎和夫といいます。
私が日々感じたことなどを素直に本音で書き留めます。

ベンチャー企業、相次ぐ破綻

2007年10月05日 | 時事問題
このところ、ベンチャー企業が新たに立ち上げた新しいビジネスモデルが相次いで破綻しています。

独自調査により収集した不動産物件データと、当該物件および周辺住人の口コミ情報を融合した不動産情報サイトとして脚光を浴び、資本金5,000万円、初年度売上全体で10億円と公表されていたユナイテッドルームズサーチ。

残念ながらつい先日破綻が報じられました。

正直なところそのスケールの大きさには驚きましたが、どうやってこれだけの規模の投資を収益に繋げていくのか?私にはよく見えない部分もあり、「若くて優秀な人は発想が違うな!」という感想を発足当時持っていました。

ユナイテッドルームズのウェブサイトを始めて見た時、そのスケールとクオリティーの高さには正直驚きました。

不動産物件データベースのみならず動画制作も手掛け、不動産動画ブームの勢いもありカメラマン募集の広告もよく見かけました。
しかし不動産業界からの需要はそれほど多く無かったのだと思います。
FDJ社主催のセミナーで私が動画作成についての講師をさせていただいた際、ユナイテッドルームズの方も来ており、「クオリティーの高い動画を提供しますのでよろしくお願いします」と挨拶されたことを思い出します。

その少し前、不動産協同組合が提携していたベンチャー企業「ハイパーインジェクション」も提供していたサービス「ハウジング倶楽部」の事業停止を突然発表しました。

これは今まで、どちらかというと仕事を取られるという恐怖心から敵対していた大手ハウスメーカー4社と我々地域の不動産会社を結びつけるある意味画期的なサービスでした。

ハウスメーカーにしてみれば、新たな仕事が増え、我々地域の不動産会社にしてみればハウスメーカーにアパートを建ててもらい、賃貸管理はその仕組み上ハウスメーカー系の管理会社では無く、建築を紹介した地域の不動産会社に戻ってくるというお互いにとって良い所どりの仕組みでした。

業協会でもいくつかの支部では研修会などでこのハウジング倶楽部の説明会を開催し、その普及に努めてきただけに非常に残念な事業停止でした。

私の所属する練馬区支部では、先月開催の研修会でハウジング倶楽部の説明会を予定し、会員への案内や式次第に「ハウジング倶楽部説明会」としていたのですが、サービス停止の連絡を受け、研修会当日の午前中に急遽中止を決定した、というドタバタ劇がスタッフ大慌ての中、研修会開催の裏舞台で展開されていました。

いずれのケースも、立ち上げたベンチャー企業の代表者は頭脳明晰、それなりの実績も持ってスタートしたはずなのに、市場規模の調査ミスでしょうか?

実際のビジネスはゲームのようには上手く行きません。

そこには厳しい現実がありました。
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