エリはボランティアをしながら、亜遊と抄花の動きを見ていた。
✳️亜遊と抄花。それぞれの正装。
毎日毎日。エリの目には「在る者」として未熟な抄花の態度を見ていると我慢できなくなりそうだった。汚れ仕事は絶対しない女子。。。エリはお気に入りの女官長リラまで高天原に行ってしまってストレスが溜まっていた。高天原の女子の心配までしてセキに進言するワタリ。
エリは決めた。
亜遊も抄花も“臨時女官“としてして『王妃の間』でこき使ってやると。今いる女官の内2人を母子の家に行かせ、亜遊と抄花を我の女官として使い倒してやる!。
早速、エリはセキに言って、その手筈を整えた。アズサとミホにはエリの本意を伝えた。
ミホは「未熟な女官までエリ様がご指導くださるとは。。。ありがたく存じます。」と頭を下げた。
アズサは、「代わりのエリ様の女官は大丈夫でしょうか?」と心配した。エリは「ここの役に立つ者達を派遣する。我はエラとしてのボランティアは続けるぞ。」とやたらに張り切っていた。
亜遊と抄花はアズサから「2人にエリ様の女官を務めてほしいとセキ様から申し出がありました。」と話をされた。
亜遊は「我らが王宮に行ってしまったら、ここの母子の手助けは誰がするのですか!」と珍しく大声で意見をした。
「安心なさい。王宮から保育士と看護師が代わりにくるそうです。エリ様の女官として働くのも、きっと帰ってからのお役目の役に立つ。これは命令です。部署変えは明日の朝からです。6時に母子の家の前です。エリ様がいらっしゃって『赤族の目』を2人にお与えになるそうです。そのまま、王妃の間でのお勤めになります。」
おとなしい性格のアズサにしては取り付く島もない言い方だった。
抄花はワクワクして眠れなかった。「王妃の女官」、それも赤界の。明日の朝から全部が見えるようになる。王宮は、どんなに豪華絢爛なんだろうかと。
亜遊は、赤族の合理性を知っていた。ただし、宮仕を大事にする。王のセキは、無駄と怠け者が大嫌い。それで30もの国々を消滅させたのだ。
優秀で働き者、真面目な気性の持ち主しか自国には置かない。。。これは心してお勤めせねばと気を引き締めた。
✳️亜遊と抄花。それぞれの正装。
基本、高天原は袴。亜遊は巫女装束。髪を縛ると頸が出てしまうので縛っていない。
16に続く。。。20超えます。
最後の行き着きたいシーンは白黒の漫画の原稿にします。2pくらいかな。