自分の理想を他人に押し付けそうになったり、
頭でばかり考えこんでいると
どちらか一方に片寄ってしまって
心がかちかちに固まってしまう
そんな時、“金子みすヾ”という童謡詩人が
私を揺り動かし、燈のようなあたたかさで
心をほぐしてくれる。
私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面(じべた)を速くは走れない
私がからだをゆすっても
きれいな音は出ないけど
あの鳴る鈴は私のように
たくさんな唄は知らないよ
鈴と、小鳥と、それから私
みんなちがって、みんないい