ピース又吉の「火花」を読んだ。
まだ読んでない時に、テレビで
瀬戸内寂聴が、読んで、これは賞をとるなと思った・・と言われてるのを見た。
その時、横にいた林真理子は、
でも、なんだか、くどく続きすぎる気がしませんか?なんて言ってた事を思い出す。
芥川賞の審査員・・だっけ。。
その書評も春秋に載ってたけど、
結構、関西ぽくない、マジなきどった感じの人達は、点数が辛かった。
私は、関西で育って、
漫才文化が嫌いではなく、
むしろ、大好き。
昔懐かし、子守唄のようなもの。(特に昔の人達・・お浜・小浜師匠とか、横山ホットブラザーズ~。おまえはアホか~♪とか。。)
大阪人の漫才に対する、辛辣だけど、とても愛着を持っている文化を
身近に感じてきたし、
自分の友達も、みんな関西人はこんな感じの所、
つまり、率直で、物事をグングン掘り下げる、くどさがあるから、
「火花」の漫才や、面白いことに対するすさまじい執着、くどさに
全然、違和感がない。
むしろ、
「ああ、コレ、コレ!」と懐かしい感じ。
芸人さんって、どんなにすごくても、
最後は悲しいって感じで、哀愁がある。
そういう人達をいつも身近に感じているのが
大阪文化です。
ピース又吉さんは、太宰治が好きとのことだけど、
私は、高校時代、「人間失格」を読んで、
なんでそうなるの!!
・・と、コチラの方に違和感を感じた覚えがある。
東北人には、関西人に理解しがたい
ぶっとんでる人がいる。
面白い・・というより、
ハア???って感じの。。。
太宰治は絶対こっち!!
言うに言えん引力があって、「斜陽」とかも読んでしまったけど。。。
「火花」。
面白いこと大好きな主人公が
意外とバランスのとれた人格に書けていて、
又吉って「切実で真面目でいい人なんやなあ」と感じた次第。
確かに、芥川賞にとってもふさわしいとまでは思えなかったけど、
最近、芥川賞なんて読んだことなかったわけやし、
私にとっては、十分感情移入できた、素晴らしい作品だったと思います。
もう一作は、またゆっくり。。
