三者懇談が続く。
この時期の三者懇談は私立か公立で推薦を志望するか否かがテーマ。今の段階で志望公立高校に合格するかの意見交換の場ではない。ゆえにそれほど聞き耳を立てる必要はないが、学校側がその生徒に対してどのような希望や期待があるか、逆に言えば私生活内申の最終チェックともなりうる言葉のキャッチボールめいたものはある。
三者懇談が終わった一人一人の話を聞きながら、そんな風のゆらめきに耳をすませる。
瞭に尋ねる、「三者懇談どやった?」「別に・・・」「だからどやった」「普通に・・・」「だから何が別にで、何が普通なんや」
嬉野中の期末試験まであと1週間。
健斗の三者懇談・・・「中間試験の点数ぐらい取れたら津東は受かるって」「その前に内申があるわい!」「たしかに・・・」
ホワイトボードには、嬉野中の範囲が貼ってある。ここへ南郊中の範囲が加わった。中2の理科と社会は恐ろしいほど範囲が狭い、ええんかいな。
12月3日に結婚する従兄弟の陽介の父親、つまりは最愛の叔母の旦那さんから奥さんに電話あり。かなりまどろっこしい書き方だが、叔父もまた尊敬できる人物であることに加え、長年真摯な営業で培われてきた裏表のない社交的な性格にも大いに惹かれている。
その叔父からの言伝(ことづて)・・・叔母の兄弟姉妹が軒並み70歳前後ということもあり、油が乗り切ったところでと俺にスピーチの登板がまわってきたわけだ。
やりにくいな・・・。
今回の結婚式は親族の匂い、やたら強い。友人知人がかすんでしまうような布陣。そんな結婚式での親族としてのスピーチ。テーマはいかにして血族親族の圧迫感・重圧感を殺ぎ落とすか。しかし、個人的には故人の叔母の存在に言及せざるをえない。
ルスラン・カラエフの軽妙さとセーム・シュルトの重厚さを併せ持つスピーチ・・・しんどいな。