午前2時30分が過ぎても俺たちは飲み続けている。今夜も面子は森下と甚ちゃん。
かますをミニコンロで焼いていると、征希が姿を見せてマージャン牌とマットを持っていった。ビリヤード仲間と打つと言う。
いつしかベッドに運ばれ、また引率の先生は甚ちゃんかな、目覚めたら午前10時。
隣の教室のドアを少し開けると高3が試験の最中。
しかし大西君の姿はない・・・まいったな。
昼過ぎから中3の姿が増えていく。最初は理恵、そして陵。
午後1時30分、私立大学3教科組の有加里と千沙が終了。採点が始まる。
有加里が、英語165点、現代文81点、政治経済60点・・・傾斜配点75%
千沙が、英語171点、現代文66点、日本史81点・・・傾斜配点78%
センター試験まであと3日。
大西君が風邪で今日の授業が休講。どうしても最後にセンター対策の授業をしてあげたい、その熱意は十二分に分かるが、何かを決めてもこんなふうに休講が続くと生徒の心が倦んじまう。
センター模試を計5日で組んだ古西の苦労は分かるが、昨日までの3日間で自分の弱点、センター前日まで何をすべきか、そういったことが各自分かったとは思う。今回のセンター模試の目的はそれが分かったことでほぼ達成された。ゆえに俺の判断で今日からは参加を自由としてみた。
私立文系組の千沙と有加里と由子あたりは何をすべきかヴィヴィッドに反応している。いっぽうで高校に束縛されている森岡と岡田は、明かりがない闇の中を手探りで歩いている状態に等しい。
国公立組は千尋万全、愛は数学、沙耶加と荒井は課題がありすぎてポイントが絞れない。あえて言うなら理系教科に時間を傾けるべきだろう。
大森がやって来ては塾のパソコンで俺のブログを覗き込んでいる。
今日の大森の担当は高2の古典だ。今日の内容は敬語表現、今日で古典文法が全て終わるとか・・・。だからといって皆が理解しているはずもなく、これから延々と復習が続くことになる。
でも、ウチの講師なら毎日塾のホームページには目を通しておいてほしいね。山岸や中塚や徳武といった医学部の連中も同様。リアルタイムに何が起こっているかのアウトラインくらい理解してほしい。だから田丸ドクターの襲来も後の祭り。
田丸ドクターが来ると分かったとき、医学部の連中に知らせる術もあった。しかし将来の医局の決定という重要極まりないネタである以上は、毎日塾のホームページを見るくらいの熱意はあるだろうと考えていた。だから知らせなかった。
授業があるなし関係なく、塾周辺でブラブラしていた講師たち・・・今となっては古いタイプ? だけど医局や職場などでも、新しいタイプと揶揄されるようなドクターや社会人にはウチの講師、なってほしくないんやけどね。
古西が戻ってきた。
お土産は『博多通りもん』『吉備だんご』『長崎皿うどん』、まったく俺のブログとはねじれの位置にあるお土産が机の上に並ぶ。
『博多通もん』は古西が試食、そのうまさに太鼓判を押した一品、さて味のほうは・・・。