好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

児童書にして硬派。

2010-01-25 | レイトン教授
『レイトン教授と怪人ゴッド』(by柳原慧)、読了。

「さまよえる城」の続編。
ただし、ゲーム本編と同様、時系列は数年前にさかのぼっており、
グロスキー警部・助手レミ・宿敵デスコールが登場している。

この度、レイトン&ルークが立ち向かうのは、人呼んで「怪人ゴッド」。
直訳すれば「神」。
いわくつきの宝物を次々と手に入れていく怪盗にして、
人ならぬ技を駆使する謎の人物。

その正体は、ミステリに慣れている人なら、
早い段階で察する事が出来るかもしれない。
むしろ強敵なのは、お宝それぞれを巡って出される「ナゾトキ」の方だろう。
前作「さまよえる城」のような命がけの問題は無いものの、
問題の数は増えている。

ところで、ゲーム本編・漫画版・アニメ(映画)版・小説版を比べると、
この小説版が一番硬派(クール)な路線を走っていると思う。

「発達する文明によって失われていく物」という大きなテーマが、
常に貫かれているからだ。
悪事を働く者が悪人とは限らない、という論が出される終盤は、
児童書とは思えないほどに重く、切なかった。

それでは、また次回。

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