好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

EP57 海原編(JC第33・34巻)考察。

2024-03-24 | 『シティーハンター』原作考察
『悲しき旅立ち!!』

10週を超える、原作最長エピソード。
『ミック・エンジェル編』『シュガーボーイ編』からの連作にして、『ブラッディ・マリィー編』や『ソニア・フィールド編』も内包し、元をただせば『ユニオン・テオーペ初登場編』からの布石が伏線として回収される大事件。

獠と香のみならず、海坊主と美樹、冴子も活躍、更にあの教授の正体も描かれ、つまり、かずえも登場。
ミックは無論、マリィーも重要人物として機能する。
何より、彼らと対立するキャラクター・海原神が、強烈なインパクトを与えてくる。

名場面も名言も多い。
シリアスからギャグ、と思えばまたシリアスという、緩急の激しさも髄一。
未読の方はとにかく読んでくれとだけ言いたいのが私の本心だ。

ただし、私見ながら、今回の話には欠点がある。
ラスト2ページだ。
振り返れば、獠と香は、これを機に完全に結ばれるべきだった。
が、こうまで心を通わせてもなお、大宇宙の意思は彼らの恋愛を拒んだ。
つまり、彼らはただ加齢だけしていく事が、ここで決定づけられてしまった。
それ即ち、少年漫画として続く事が、ついに限界を迎えた瞬間だった。

それでは。また次回。

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