好事家の世迷言。

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事件223『幽霊ホテルの推理対決』(第73巻)考察。

2014-04-13 | 『名探偵コナン』原作考察
物語を構成するにおいて、最小限必要な人数というのがある。
例えばミステリなら、メインキャラは多くて5人。
主人公の探偵役と、その仲間。
対立する警官などと、その仲間。
そして事件の関係者。
大抵の有名な作品は、こういった形に収まるはずだ。

『コナン』も本来ならば、コナン・蘭・小五郎・目暮、それから園子辺りがいれば充分だ。
アニメオリジナルだと、このパターンは少なくない。

しかし、原作の方はどうか。
あらすじを説明するための最低限の人数が、5人どころか数十人。
メインキャラ全員を描ききるのが不可能になっている事は、
『命がけの復活』の時点で証明済みだ。

にも関わらず、この期に及んで、まだメインキャラが増える。
それも、敵とも味方とも分からない、
読者としてはどう扱ったらいいのかさえ分からない人物が。

しかも、そんな謎の人物を前に、コナンが何と無防備に工藤新一の名前を使う事か。
彼にはもう、本来もつべき危機感がまるで無い。
昔のコナンなら、この事件のコナンを蹴り飛ばしているんじゃないか?

……という、古参の読者(=私)の鬱積とは裏腹に。
これからは、世良真純の世良真純による世良真純のための物語が始まる。
私の知る『名探偵コナン』は、既に終わったのだ。

それでは。また次回。
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