この事件の主役はコナンでなく、暗号である。
なかなか解けない暗号に振り回されるコナンは、言わば狂言回しのポジションだ。
(因みに少年探偵団キャンプ5回目)
厄介なのは、その暗号がちっとも難しくない事だ。
何と言っても、元ネタがある。
藤原宰太郎氏によるこの本を初出にして、後の学習雑誌にも一度ならず登場している有名な物。
『月と星と太陽の秘密』の「モザリサワソデル」のような初歩的な問いである。
つまり、本来のコナンなら容易に解けるはず。
透けるような薄い紙に書かれている時点で察するはずだ。
だがしかし。にも関わらず。何故かコナンは全く解けない。
故に、この後のコナンの言動は支離滅裂な物になっていく。
「事件が絡んでないと燃えない」という危険な発言しかり。
人が亡くなっていると聞いたのに不謹慎に喜ぶ事しかり。
どんな暗号でも目を輝かせていた彼はドコへ行ったのか。
どんな殺人事件にも怒りを表していた彼はドコへ行ったのか。
あと、余談ながら。
どんな事情があっても、他人の携帯電話のデータを削除するのは犯罪です。
ともあれ、ミステリ作品で起きる事件は、登場人物を動かすための手段のはず。
だが今回は、事件のために登場人物が使われるという逆転現象が発生している。
物語の都合に人々が操られ始める、その兆しだったのかもしれない。
それでは。また次回。
なかなか解けない暗号に振り回されるコナンは、言わば狂言回しのポジションだ。
(因みに少年探偵団キャンプ5回目)
厄介なのは、その暗号がちっとも難しくない事だ。
何と言っても、元ネタがある。
藤原宰太郎氏によるこの本を初出にして、後の学習雑誌にも一度ならず登場している有名な物。
『月と星と太陽の秘密』の「モザリサワソデル」のような初歩的な問いである。
つまり、本来のコナンなら容易に解けるはず。
透けるような薄い紙に書かれている時点で察するはずだ。
だがしかし。にも関わらず。何故かコナンは全く解けない。
故に、この後のコナンの言動は支離滅裂な物になっていく。
「事件が絡んでないと燃えない」という危険な発言しかり。
人が亡くなっていると聞いたのに不謹慎に喜ぶ事しかり。
どんな暗号でも目を輝かせていた彼はドコへ行ったのか。
どんな殺人事件にも怒りを表していた彼はドコへ行ったのか。
あと、余談ながら。
どんな事情があっても、他人の携帯電話のデータを削除するのは犯罪です。
ともあれ、ミステリ作品で起きる事件は、登場人物を動かすための手段のはず。
だが今回は、事件のために登場人物が使われるという逆転現象が発生している。
物語の都合に人々が操られ始める、その兆しだったのかもしれない。
それでは。また次回。