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ことばに出会う

2007-06-05 23:49:40 | 朗読あれこれ
浅草の花やしきにほど近い「ひさご通り」沿いに
「江戸下町伝統工芸館」というところがあります。
初めて入ったのですがかなり興味深かったですよ~。

江戸下町の風土のなかで育まれ
職人さんたちによって受け継がれてきた技が
そこにありました。

江戸指物、江戸木目込人形、江戸べっ甲、
江戸刷毛、東京銀器、東京桐箪笥、ガラスペンなどなど。

ひけらかさず静かに主張する、
腕におぼえある人たちの品々。
決して過去のものではない、今に生き続ける本物の匂いが
プンプンしています。

展示数は小規模ながら
世界に誇れる日本の技術と精神の
ルーツを垣間見る思いでした。


その「江戸下町伝統工芸館」の1F入口正面で
ひとつのことばに出会いました。

職人さんたちの写真に重ねて書かれた大きな文字、

『不易流行』

松尾芭蕉が用いた俳諧用語だそうですが、説明がむずかしい。

広辞苑によりますと、
不易とは、詩的生命の基本的永遠性を有する体。
流行とは、詩における流転の相で、その時々の新風の体。
この二体はともに風雅の誠から出るものであるから
根元においては一に帰すべきものである・・・

ということだそうです。むむむ。

変わらないものと変わってゆくもの。
相反するものに見えるけれど、どうやらそれらは対立するものでなく
不易に徹すれば流行につながり
流行を極めれば不易につながる。

調べているうちに私なりにそう解釈しました。
(もっといい説明があれば教えてください、是非っ)

朗読も“風雅”の世界のひとつ・・・だとすれば
不易流行の精神は、私たちの日常で問われているのかなぁ・・・
でもそれは日々意識しないと
多くの月日を費やさないと
得られるものではないのだろうなぁ・・・

いまの私にはせいぜいこんな想像をするくらいしかできません。
いやはや。


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