第六版がでたばかりの広辞苑に、“スキャンダル”があることを
このサイトを通じて知りました。
スキャンダルといっても、それは広辞苑が起こしてしまったミス、
れっきとした事実です。
神戸新聞のこの記事をお読みください。
「芦屋」と広辞苑をひくと、
“在原行平(ありわらのゆきひら)と松風・村雨の伝説などの舞台”
と書いていますが、これは間違いだと指摘。
その舞台となったのは「須磨」であって、
どうやら行平を、弟の業平(なりひら)と取り違えたらしい、
ということです。業平は、芦屋に別荘があったとされ芦屋にゆかりの人物なので。
兄弟だからそりゃ間違うわよねぇ~、と笑ってすまされない
広辞苑スキャンダルなのです。
しかもこの間違いは初版からずっと誰も気づかず放置されたまま。
私の第三版でみても確かに間違ったままでした。
いやぁ~、まさか広辞苑に間違いがあるなんて!
と普通思いますが、「論座」で特集していた
“ザ・メーキング・オブ・広辞苑”という記事を読みますと、
編集はまさに人の力による、地道で根気の要る
情報収集と取捨選択、校閲・編集の繰り返しのようですから
「人は間違うもの」
と考えるのが自然なのかもしれません。
思えば、そんなことって私たちのまわりでもあることですよね?
本当に正確さを要するデリケートなものを扱うなら、
相当慎重に丁寧に調べなければならないってことなのでしょう。
自分の目と耳を使って。
そうゆう警鐘を鳴らしてくれたんですね、この事件は。
おっと、そう云いながら、この広辞苑スキャンダルについても
神戸新聞の記事を鵜呑みにしてるぞ。
せめて在原行平と業平についてちょいと調べてみましょうか。