老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

マニフェストの死守ラインをどこに置くか

2009-12-23 10:28:50 | 民主党政権
21日鳩山首相は暫定税率廃止問題で苦渋の決断をした釈明で、マニフェストに添い得なかった事を国民へ詫びていた。最大の原因はリーマンショック世界同時不況による2009年度の想定外の税収減であろう。このままマニフェスト通りガソリンの暫定税率を廃止すれば、税収減と併せて両手で財源不足につき落とされることになり、やむを得ない選択であろう。それでも無限に続いてきた「暫定」税の呼称だけでも廃止できることは、それなりに税制上の意義はある。

しかし今後もずるずるとマニフェストや選挙公約違反が繰り返されれば、国民は失望し、民主党は見放されるということである。その死守ラインをどのような理由で、どこに置くかが今後重要である。

今回は税収減による財源不足という理由で一線が引かれたように思われるが、今後もマニフェストを変更せざるを得ない場合は、歳入と歳出の財政バランスを最重点において判断して行くということに統一されるべきではなかろうか。いろいろな判断基準が出てくると、利害関係が絡むだけに収拾が付かなくなり、混乱の基である。裏を返せば彼我の利害関係でマニフェストは変更されないとの決意が重要である。ダム建設然りである。

ところで21日米国でクリントン国務長官が異例にも日本の駐米大使を直々に呼んで、普天間の辺野古移転を日米合意どおり要望したと報じられている。つい先日デンマークでのCOP15で鳩山首相は「普天間の解決にはもう少し時間が欲しい」とクリントン国務長官に諒解を得たと伝えられていただけに、今また駐米大使を呼びつけての普天間への言及は、何か不自然である。

こうなった一つの要因として、鳩山首相がマニフェストに反してガソリン暫定税率廃止を反故にしたことに乗じられたとも考えられる。米国からすればマニフェストの一つが反故にされたのであれば、「普天間の県外、国外移設」の選挙公約も撤回できるはずだ、とのメッセージが込められていてもおかしくはない。

そのような意味でも「マニフェストの死守ライン」をどこに置くかは国際的にも重要な問題である。

「護憲+BBS」「新政権ウォッチング」より
厚顔の美少年
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歴史の法廷に立つ

2009-12-23 07:20:04 | 民主党政権
「歴史の法廷に立つ覚悟はあるか」。こう言い放ったノーベル賞受賞者は、きっと己の名文句に酔い痴れていただろう。だがこの社会のほんの片隅を汚す名もなき小生は、胸いっぱいに広がる悲しみを抱きつつ、「その法廷に立つ」と言おう。

一番身近なこの国の底辺にあって、その日の明かりすら見出せぬような時間の中に置かれている多くの人たちが居る。その過ぎ行きに心を留める人がこの社会にはどれだけいるというのだろう。

この社会の何がしかを動かし得ると自認する人々。その「動かすもの・動かそうとするもの」は何なのか。

今日も宇宙へと人は飛び立った。何人も異を唱えること叶わぬ「科学技術の深遠なる未来」という金看板がそこにはある。これらに投ずる費用は「未来への投資」であり、その効果は闇の中で終ろうとも決して言揚げしてはならないという免罪符つきである。
 
無論、「研究」の先にある「成果」は、不明であるから研究するのは理の当然である。しかし、その研究が実を結んだときは人類にいかなる恩恵をもたらすかだけは明らかでなければならぬ。

一口に言えば「好奇心」。これは進歩・発展の原動力である。しかし、正に単なる好奇心も人間には限りなくある。行って見たい所があるなどはそのさいたるものであろう。

宇宙へ行ってみたいと口を揃えて子等は言う。その憧れを背に宇宙で何をするのか。それはこの地上にいかなる恵沢をもたらすのか。他の天体に存する資源を、地球上の活動に資させるという。それは本当に可能なのか。可能であると仮定して何世代後に実現すると言うのか。

ましてや、宇宙空間でなければ実験できない事象の研究成果は、地上のどのような所で応用できると言うのか。無重力空間で、団扇で扇いで移動できるかとか、目薬がさせるかとか、注連縄をうまく作れるかなどの噴飯物に、どういう意味づけをすると言うのか。

「学術・研究」の美名のもと注ぎ込まれる費用を、高々80年程度の人生を「貧困」と無縁なものとする費用に置き換える。これを「人類の名の下で開く歴史の法廷で裁く」と言い募るならば、小生は喜んでそこに立とう。

旧帝大に早慶を加えた学長、ノーベル賞受賞者や金メダル獲得者のそろい踏み。この人たちの目には何が映っているのでしょう。そしてそれをお膳立てした者たちの目論みは何なのでしょう。
 
これ以外にも、見直してしかるべきものは溢れ返っている。政権交代の第二幕に、「権力の掌握」をテーマにしたどたばたを繰り広げている時ではない。「予算編成」。これに「明日の希望」を見出せずば、何としたものか。明確にこの社会の「明日」を示して欲しいのです。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
百山
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