今年の東京新聞・特報部のキーワードは「面魂」のようです。特報部の紙面によれば「面魂」とは、『並々ならぬ強い精神が顔に現れていること(広辞苑)』とのこと。
今年の年賀状のやり取りの中で、私たちの大切な先輩である鈴木建三さん、松林さんご夫妻が、昨年7月と9月に相継いで亡くなっていたことを知りました。
ご夫妻は戦争を知る世代として「不戦」「平和」「護憲」の強い意志が、お顔の表情からも、書かれるメッセージからも、はっきり見て取れる「面魂」を持った方たちでした。
お2人のほぼ最後のご投稿をご紹介します。短文ですが、そこで投げかけられている問題意識は、今もそのまま有効です。
10年以上に亘り共に語り合い、考えを共有してきた者として、2人の「意思」=「面魂」を及ばずながら受け継いでいきたいと、2016年年初に、思いを新たにしています。
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もう少し賢くなろう(2013.7.24)鈴木建三
今度の選挙の結果の自民の大勝を嘆く声が、我々の側からは大きいようである。
しかしこれは、この結果が選挙の結果で明らかになる前に我々はみんな予想していたことではないか。我々の、わが女房も含めて多くの連中が東北大震災の後、その後にどんな人間が次に政権をとる可能性が大きいかも考えずに菅下ろしに同調した結果、当然予測されたことではないか。
だからといって、この選挙結果に得意満面の安倍が得意のままでいられるかの本番は、これからである。
日本人がもう少し聡明な事を願っていたなだいなださんは亡くなってしまったが、それと同じ年齢の小生はまだ生きていて、これから憲法問題が表面化するだろうと考えて、之には全力を尽くして、之を戦争の出来るものに換える事に反対するつもりだし、今度の選挙の結果を見た国民も、なださんの遺志を生かしてもう少し賢くなって、不戦の憲法を守ってくれる事を信じている。
安倍のその他のばかげたスローガンについて言いたいことは沢山あるが、今は不戦の憲法を守り、その価値を再確認する絶好の機会であることを強調するだけにする。
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どれだけむしりとれば気がすむのか!!(2012.4.6)松林
「普天間補修費 8年分要求 ---米国、日本に250億円」
朝日の5日朝刊に、上記の題の記事がありました。「普天間飛行場の補修費として、2013年度から8年間で約250億円を負担するよう、米政府が日本政府に要求していることがわかった。日本側は、長期の大規模補修に応じれば、普天間の固定化につながるとして、難色をしめしている」というものです。
普天間というのは日本の土地です。そこに米軍がいるのは、何も日本を守るためではありません。アジアにというより対中国への拠点として常駐したいからです。それも日本のお金で。日本はもう戦争をしないという憲法を持っているのですから、常に戦争をして世界の盟主でいたいアメリカとは違うのです。
確かに第2次大戦では負けましたが、それから60年以上、日本はどことも戦争をしていません。「日本は憲法9条を守るのです」とアメリカに向かってはっきり言う首相は出ないのでしょうか。
「でも私たちは断固として守る」と何度でもいいましょう。『護憲+』のメンバーですから。
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「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
笹井明子