老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

村上敏明さんと伊藤詩織さん

2020-08-22 15:57:06 | 民主主義・人権
名無しの探偵さんのコラム「旧満州からの壮絶な引揚げ体験」の中で、引揚げ体験者・村上敏明さんを取材した「伊藤詩織さんのビデオ」への言及があって、最初は「あの伊藤詩織さんが引揚げ体験者にインタビュー?」とちょっと不思議な感じを受けました。

というのも、伊藤詩織さんについては、安倍首相に近いとされる元TBS記者による性暴力の被害者として、加害者に対する逮捕状が執行されないという不穏当な経緯や、セカンドレイプともいえる様々な誹謗中傷に対し、傷つきながらも決然と対峙している女性としてしか、メディアに登場するのを見たことがなかったからです。(勿論当初からその姿に共感し、心から応援しているわけですが。)

今回の名無しの探偵さんのコラムを読むと、村上さんが自身の壮絶な過去について、「政府による棄民政策」「医者としての倫理の欠如」と、問題の本質をしっかり指摘し、後世に毅然と警鐘を鳴らし続けておられることが、よく分かります。

その一方で、伊藤詩織さん制作のビデオを見ると、村上さんは壮絶な過去と共に、「過去を語ることによって、互いに尊重しあえる人間関係が増え、心が浄化されていく」という現在の心境を、穏やかな表情で語っています。

その優しい語り口、穏やかな表情と、伊藤詩織さんの作り出す繊細で美しい映像とが相まって、村上さんの生涯を貫く真摯な思いが、短いビデオ映像から、静かに伝わってきました。

そして、思ったのです。村上さんの壮絶な体験と、それを乗り越える過程で獲得した「心の浄化」は、伊藤詩織さんの体験と相通じるものがある、と。だから二人は出会ったのだと。

名無しの探偵さんによれば、村上さんも「伊藤さんにはジャーナリストとして大成してほしい。政権の犠牲になったとしても跳ね返してほしい」と願っているようだということですが、私自身、今回のコラムによって、一人の女性に対する新たな視点を獲得した気がしました。(有難うございました。>名無しの探偵さん)

是非皆さんもご覧になって見て下さい。

※ショートフィルム「僕は母と妹を殺した」(伊藤詩織)
https://creators.yahoo.co.jp/itoshiori/0200040539

「護憲+BBS」「コラムの感想」より
笹井明子

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 旧満州からの壮絶な引揚げ体験 | トップ | なぜ君は総理大臣になれないのか »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

民主主義・人権」カテゴリの最新記事