長いトンネルを抜けて雪国だと分かるのは、一面白い景色だからだろう。わが家の場合、一面白い床を見て分かるのは、
猫が悪さをしたことである。この白い粉は小麦粉に違いない。うちの猫らは小麦粉をぶちまけるのが大好きだからだ。ほーら、思った通り、
小麦粉である。だが、小麦粉は食品庫に入れて猫除けのロープ鍵をつけておいたはず。あっ、半開きになっている。
この半開き状態から手をつっこんで取りだしたのか?他に考えられない。自分が悪さをしたことの自覚がない犯猫がのうのうとそこにいた。
だが、この時点で、私は比較的冷静だった。というのも、数日前にこにゃつが廃油缶をひっくり返して床に廃油をぶん撒いてそれを舐めた事件に比べればはるかに後片付けが楽だと思ったからだ。
考えが甘かった。人間だって、生焼けのピザを食べるとお腹が痛くなる。だったら、猫がぶん撒いた生の小麦粉を舐めて無事で済むはずはない。はたして、2ニャンとも舐めていた。証拠は猫トイレにあった。ブツは白かった。2ニャンともお腹を壊していた。しかも、床にはところどころ白い筋があった。2ニャンが「しりこすり」をした跡である。「What's Michael」に、マイケルが下痢をしてお尻が気持ち悪いものだから「しりこすり」をする様子がおかしくて、飼い主夫婦が笑いながら床を拭くシーンがあった。当事者の身になれば笑っていられない。清浄綿で拭くこと小一時間。葛西用水路の取材から帰ってくたくたのところにもってきてコレ。くたくたの二乗である。これが合唱団の練習日の前日だったら絶対休んでいたろう。
丸一日経って猫のお腹は回復し、ブツは固形に戻った。ちょっと鳴りを潜めていたが、またいつもの「ごはんくれ」攻撃が復活した。猫を飼うとはかような重労働である。ボケた母親の介護が終わってもこっちが残っていた。きっと、子育ての大変さを経験してない私に神様が別のことで試練を与えてくださっているのだと思っている。
件の食品庫は、前に空気清浄機を置いてガードすることにした。
ウチの物は、本来の用途でない使われ方をしているものが多い。これでうまくいくだろうか。まるで、いたちごっこである(「猫ごっこ」が正しい?)。
因みに、こういうこともあるから、猫を飼うのに「清浄綿」は必要不可欠である。そう、それは「せんじょうめん」でなく「せいじょうめん」であった。こないだホームセンターに買いに行って、店員さんとのやりとりで初めて正しい品名を知ったワタクシである。
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