夜泣き屋_ブログ店

僕がいなくなったときに、ウチのチビたちが楽しめるような、「ウチのチビたちのためだけの千夜物語」を目指します

ep191 「友達の影響を心配する母親」

2009-01-12 23:33:05 | Weblog
【・・・加筆、長文ですが、お付き合いください。。。】
「友達の影響がですね・・・」と心配する母親

あるお母さんから、娘さん(小学校高学年)の反抗がどんどんひどくなるので、困っている・・・、という相談を受けました。

① 反抗は、どんどんひどくなる。
② 最近は、近所の小さい子供をいじめていたところを
  見つけたので、見かねて叱ったことがあるが、自分が
  したことが悪いことだという認識ができていないように
  見える。(まったく反省をしているように見えない。)
③ 最近は、「善悪がわかっていない様子」に見えるの
  で、(モノがよく無くなったりするので)怖くて自宅に自
  分のお金が置けない、だから隠している。
④ 友達の影響を受けやすく、今の状態は、きっと悪い
  友達の影響だと思う。
⑤ 自分は、不幸な生い立ちのせいか、娘がかわいく見え
  なくて困っている。どう接すればいいかも分からなくなっ
  ってしまっている。弟の方はあんなにかわいいのに。。。
⑥ しょっちゅう友達の家に泊まりにいきたがる。こんなこと
  でいいのか?と、とっても心配。

まず、お話しを伺って、始めに感じたことは、「不幸な生い立ちのせいか、娘がかわいく見えない。」「どう接すればいいのかわからない。」「娘が信じられずに、今は、お金を自宅に置くときは、隠している。」・・・と、おっしゃるわりには、娘が悪い理由を、【友達】や【自分】に求めていらっしゃいます。

どう、娘に接していいかわからない。

と、おっしゃると、なんか、「子どもを投げ出している」ように見えますが、このお母さんの場合は、いろいろ考えすぎて、結局どうすればいいのか、わからなくなってしまったようにもお見受けします。

・・・つまり、バッティングで悩んで、ダウンスィングとか、アッパースィングとか、構えるときにバットを立てたり、寝かせたり、スクエアスタンスにしたり、オープンスタンスにしたり、クローズドスタンスにしたり、バッティングホームをいじっている間に、「どう打てばいいのか、わからない!」ってなった自分を見るようであります。


一生懸命なんですよ。

・・・で。最初に次のような話をさせていただきました。

その1
お母さんは、「友達に流されがち」って、ムスメの非行の原因を≪よその子の影響≫に求めようとされていらっしゃいます。でも、【近所の小さい子に意地悪する子】【家のお金をくすねかねない心配な子】・・・そんな子に≪いい友達≫がついてくるでしょうか。。。

その2
お母さんは、「善悪の判断のできない我が子」にどう対応すればいいか、わからなくなった。。。とおっしゃいますが、それは、善悪の判断をどう伝えればいいかを、迷っているということで、そんな状態になった親を私は、ごく身近に知っています。・・・それは実は私です。

===============

うちの息子が小学校の3年生の時に、廊下で独楽(コマ)を投げて遊んだり、友達から5千円分もカードゲームをおごってもらったりしてたことがありました。

その時、「親が、頭を下げるのを見せるのも、(親としての)大切な仕事」を思って、そちらのお宅に謝りに行きました。

「5千円もおごってもらうのが、
普通ではないことってことぐらい、
わからなかったのか!!」

と家に帰るなり怒鳴りました。

・・・しかし、当時、小3だった息子は、キョトンとした顔をするばかりで、悪いことをしたという認識がこれっぽっちもわいてこないようでした。

カミサンは、ネットでADHDやアスペルガーなどの「学習障害」について調べ、

「あの子は、ADHDではないのかなぁ。」

なんて言い出す始末。

そのADHDのチェック表を、私自身がやってみたところ、私自身が、完璧にADHDでした。(笑)

ADHD自体は、他の症状と合併していない場合は、予後は良好で、大人になったら普通の人になる可能性も高いそうです。(・・・ってある学会で聞きました。)

話は、横道に逸れましたが、この時に、カミサンにお願いしてやってもらったことがあります。

それは、

カミサンの
膝の上に乗せて
抱きしめてほしい。

っていうことです。

愛情が、満タンになっている子は、母親の膝の上で抱きしめてもらっている時に、

「ママ、ちょっと見たいテレビがあるけん。」

とか、

「トイレ行きたいけん、行ってイイ?」

っていうように、自分から降りていきます。

ところが、愛情の充電が満タンでない子は、10分でも20分でも、膝の上で、抱かれたまま、居心地よさそうにじっとしています。

やがて、30分が過ぎようとした頃に、やっと、

「降りていい?」

って、コータが言いました。

アイコンタクトで、カミサンが、
「30分は、たいへんよ。」
って訴えかけてます。

・・・なので、私は、コータが笑顔になってくれれば思い、カミサンに真剣にお願いしました。

「このままだったら、自分のやってることが良いことか悪いことかも認識しないまま、悪いことを平気でするコータになってしまう。俺たちは、だんだんコータに厳しい叱り方をするようになり、コータ自身も、ちょっとやそっとの叱られ方じゃ反省しなくなり、ますますひどい叱り方をしないといけなくなってしまう。

・・・何回言ってもわからんヤツやな!
・・・オマエには良いことと悪いことの区別も
   つかんのか!!
・・・オマエは、いつからそんなに悪い子に
   なったのか!!!

これらの言葉は、すべてコータにとって暗示となり、コータは、だんだんそういう子になっていく。

高校生くらいになった時、【良いことと悪いことの区別のつかない悪い子で、何度言ってもわからない子】になってしまったコータが盗んだバイクで無免許で人をはねたら、俺たちは、遺族の人に何分謝れば許してもらえるんだろうね?

今日は、【愛情の満充電】になるまでに、30分かかった。けどね、明日も、コータに愛情の充電をしてあげよう。ね。高校生になったコータが、万引きしました・無免許で暴走しました・どこぞの女の子をたらしこんでその子のお父さんが怒鳴り込んできました・・・ってなったときに、俺たちは、何分謝ってまわるのよ?それをしなくていいようにするための【愛情の貯金】と思えば、気が楽やん!!ね?お願いやけん、コータを抱きしめてあげて。

そして、もし、悪いことをしても抱きしめて、
「ね?コーちゃんは、本当は、わかってるもんね。したらいかんことは、わかってるもんね、もうせんもんね?わかってくれてありがとう。」
って言って。

と、頼みました。

その後のコータは、どうなったかと言いますと、小学校高学年で、児童会の役員になりました。なんとか集会とか、学芸会みたいなことの司会をするようになり、場に応じてアドリブを入れて話が上手にできるので、「素晴らしい司会ぶりで助けられています。」と【学習障害なんじゃないの?】って疑ってたオバちゃん先生にほめられました。

「おまえ!学習障害なんじゃないか!・・・みたいに言ってたやんか!」

って、カミサンと笑いました。まだ、先のことはわかりませんが、コータは、不器用ながら、勉強もがんばってます。

「コータは、すごいね~。ほんと勉強がんばるよね~。」

って、よくほめてます。これが、きっとコータへの暗示になるはずです。

===============

っていう話をしました。

ぼくは、自分自身の【良いお父さんっぷり】には、自信がありまして、もし、何かの間違い(離婚)があっても、うちのチビタチは、ぼくについて来てくれる!くらいの自信があったのですが、「眠いとき」「熱があるとき」「愛情の貯金」は、ぼくにはどうしようもないことを悟った事件でもありました。

娘さんの反抗に手を焼いていたお母さんでありましたが、

「抱きしめてみてください。」

のアドバイスの後、この娘さんの態度が急変!一気に素直なお子さんになってしまったそうです。

「友達の家に泊まりに行きたい!」

も、言わなくなったそうです。

そらそうだ、だって、チビちゃんたちにとって、お母さんのそばほど居心地のいいところは他にないはずだもの!

自分の子供が無免許で盗んだバイクで轢き殺した被害者のお宅に行って、頭を畳にこすり付ける何時間を選ぶのか、「あなたがいてくれるから、私はがんばれる、あなたがいてくれてありがとう。」って、子どもを抱きしめる何時間かを選ぶのか・・・。

どちらを選ぶかは、親にとっては好みもあるでしょうが、子供にとっては、どちらが幸せかは、言うまでもありません。



(・・・今回は、長文でした。お付き合いいただき、ありがとうございます。。。。m(_ _)m)



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