ブッチャーとマスカラス

　ブッチャーとマスカラスは共に70歳に手が届く現役レスラーだ。その昔、エル・サントが60歳を越えて試合をしていたことを驚いたり、ルー・テーズは74歳でリングに上がっていたが、これは特例中の特例。なのにブッチャーとマスカラスはこの世界の常識を遥かに超えて、今だ健在だ。何よりビジュアルがさほど変わっていない。ブッチャーもマスカラスも全盛期より増量したが、歳を取って体重が増えることは凄いこと。年齢的には初老という括りだが、それは彼らには当てはまらない。
　マスカラスは規則正しい生活習慣の賜物で、毎朝5時に起床し遅くても午後12時には就寝するとか。また仕事面で、自分の意思にそぐわないことはしないので、おそらくストレスは無いだろう。細かく稼ぐのではなく、価値観を落とさずにがっちり対価を手にするタイプ。一方のブッチャーは真逆で、ギャラも時代のニーズに合わせるしコツコツとグッズ販売で利益を上げる商売人。どこかウルティモ校長と似たところがあるのだ。
　過去・現在とブッチャーにマスカラス、そしてテリーを加えた3人が日本での外国人3大スーパースターであり、時を超えても衰えない点が永遠の存在なのである。BUTCHER FIESTAまであと11日…