スヘイとは

　　プリンセサ・スヘイが10年半ぶりにやって来る。10年ぶりと言っても、まだ20代。あれは1999年5月のことだった。アルシオンのメキシコ遠征の際、このスヘイとリンダ・スターを面接したことがあった。面接と言っても写真を撮って、プロフィールを聞く程度だがこの時がスヘイとは初対面。その後、7月には招聘したのだ。当時のアルシオンはマリー＆ファビーのアパッチェ姉妹、レディ・メタルが定住していたが、ファビーの帰国もあって新戦力を探していたから丁度いいタイミングだった。
　スヘイは蝶をイメージしたマスクをしていたが、日本では怪我のため途中帰国したから、それほどの印象は残っていない。帰国後、スヘイの名前を頻繁に聞くようになった。確か吉田万里子がアメリカ遠征に行った時に試合をしているし、何よりCMLLでダーク・エンジェルとのライバル物語で台頭したことを知った。
　それで2006年9月、アレナ・メヒコで見た6人タッグには驚いた。もの凄い速さと、変幻自在のルチャを見せ付けられたのだ。レベルの高さというか、これは日本人では対応できないと感じたのだ。とにかくダーク・エンジェルとの絡みは秀逸。
　当のスヘイは典型的なルチャドーラ（レスラー）タイプ。性格がもろメキシカンなのだ。「もっとダイエットしたら？飲むのを辞めたほうがいいよ」と言うと、「いいやディエッタ（ダイエット）するよりも、飲んでいた方がいい」と答える。スヘイから「もっとギャラを上げて欲しい」と言われ、「そんなの無理！」と返すと、「それならディズニー・ランドに連れて行ってくれ」と言う始末。そんな感じで陽気なセニョリータなのだ。
　その受けの技術は当代一だと思う。だから3月28日・後楽園＆4月3日・新木場は見逃せないのだ。