ルチャのアミーガたち

　　2月23日からメキシコに行くことになった。真新しいパスポートを初めて使用することになる。期間は6泊8日。「風香のアディオス・ツアー」をやりたいというプロモーターの要請で、旅立つのである。だからメキシコのプロモーターとは、頻繁にメールのやり取りをしている。メールで海外と仕事の話しをするのが、当たり前の時代になってきた。
　今回はスケジュールがタイトのようだから、昔なじみのルチャドーラたちに会うことは出来ないだろう。それはモレノ姉妹、アパッチェ姉妹たちにだ。モレノ姉妹は全女時代、アパッチェ姉妹はアルシオン時代、共に家族同然の付き合いをしてきた。彼女たちとは2008年9月以来、会ってはいない。今やAAAの女子部門の中心になったファビー・アパッチェやシンティア・モレノの活躍ぶりは嬉しい限りだし、エステル・モレノの復帰はどうなったか少しは興味がある。
　同じメキシコでもAAAは遠い存在だ。CMLLのようにメキシコシティでの興行がほとんど無いから、会場に行くこともままならない。ネッサにあるアレナ・アステカ・ブドーカンは、フリーのプロモーターであるモレノ一家の常設会場であり、自宅でもある。ようするに会場の中に幾つも部屋があるのだ。ここにエステル、シンティア、アルダ、オリエンタルがそれぞれ家庭を築いている。大家族とはこのことだろう。エステルは子供の成長を携帯のカメラに撮っていて、それを見せてくれた。当時、3歳児ながら受身の練習をさせていた。生まれながらにしてルチャドールの道が決まっているようだ。ルチャの系譜とは、このように子供の頃から馴染ませることなのだろう。だからルチャの世界は長い歴史がある。