新「廊下のむし探検」

大阪北部のマンションの廊下で見つけた虫の名前を調べています

廊下のむし探検 チャタテムシ

2020-12-24 20:16:28 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第339弾


昨日の午後にマンションの廊下で見つけた虫の続きです。





今日はチャタテムシの仲間ばかりです。翅の後小室がM脈と融合しているのでチャタテ科です。ただ、この個体の翅脈はだいぶ変わっています。特に、R脈とM脈が融合せずに横脈でつながっています。それでいつものように吉澤氏の次の論文で翅脈を比べてみました。

K. Yoshizawa, "MORPHOLOGY OF PSOCOMORPHA (PSOCODEA: 'PSOCOPTERA')", Insecta Matsumurana 62, 1 (2005). (ここからダウンロードできます)

でも、適当なものが見つかりません。それで、チャタテ科について書かれている吉澤氏の論文を片端から探してみました。そして、同じ翅脈を持つ種を見つけました。

K. Yoshizawa, "Systematic Revision of the Japanese Species of the subfamily Amphigerontiinae (Psocodea: 'Psocoptera': Psocidae)", Insecta Matsumurana New Series 66, 11 (2010). (ここからダウンロードできます)

この論文はチャタテ科のAmphigerontiinae亜科について書かれたものですが、この中でAmphigerontia属の翅脈がよく似ています。ここで思い出しました。たしか、以前にも調べたことがありました。その時はAmphigerontia contaminataという種だろうという結論でした。この種は「日本昆虫目録第4巻」では九州産となっていますが、ヨーロッパに広く分布している種なので、九州だけでなく近畿でもいてもおかしくはありません。これかなと思っています。





これはマドチャタテ科のPeripsocus属だと思われます。







結構、数がいて、この日は4匹見つけました。





これはこの間から見ているケチャタテ科のValenzuela flavidusだろうと思います。眼が大きいので♂かな。



これは最初、ウスイロチャタテ科のクリイロチャタテかなと思ったのですが、縁紋の形が違います。やはり、マドチャタテ科のPeripsocus属みたいです。


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