磐城壽 復活への道
震災から7ヶ月 津波によって酒造りの術の全てを失った「磐城壽」鈴木酒造店
以下画像 浪江町・請戸を訪れた時の様子です。
再建、復興への道を探す間、福島 「國権」さんのご厚意により1本のタンクで仕込みをしました。
しかしもう一度 福島・浪江町で酒造りをしたいとの強い思いの中、その道は今はまったく寸断された状態。
いろんな模索の中、一つのご縁があり山形の地で「磐城壽」を今期より仕込む事になりました。
正式のその連絡がありましたのでご心配頂き応援のお言葉、支援金をお預かりした皆様へご報告致します。
前蔵元様の銘柄「一生幸福」は受け継ぎ、山形県内流通酒として山形県産米100%使用したお酒を仕込みながら、
これまでの「磐城壽」を山形の地で再現します。 その為極力「福島県産米」を使用するとの事。
「「磐城壽」の肝となる「熟成」に関しても大切なキーワードとして酒質設計に組み込みます。
さらに熟成が必要となる「土耕ん醸」につきましては原料、蔵環境が整ってからの仕込みとなります。
しばらくは「山廃仕込み」も「磐城壽」としての販売となります。
幸いにも浪江町・請戸蔵より震災前に持ち出された「蔵付酵母」の培養が福島県ハイテクプラザにて進んでおり、試験醸造をしながら、さらに育てていくと言う事。
連絡頂いたスケジュールによりますと仕込みはスタートしているようです。
11月3日 初蒸し
11月5日 第1号酒母仕込み
11月中旬 第1号もろみ仕込み開始 山廃酒母仕込み
12月末 本醸造しぼりたて 出荷予定
1月中旬 蔵付酵母での試験場蔵開始
2月上旬 純米中汲み 出荷予定
7月中旬 火入れ酒 出荷予定
県外で事業再開の場合は復興補助の対象ではないため、資金調達もかなりのご苦労があったようです。
長い応援が必要です。
「磐城壽」が出来た時に「おいしく、楽しく飲む!」これが我々が出来る一番の応援です。
さあ! みんなでゆっくり待ちましょう。
鈴木ファミリー一丸となって頑張って下さい!!!!!
地元への想いはあると思いますが、酒よりもまず「人」が大切です。リスクは出来るだけ避けて、造る方も、安全、安心を何より第一にしてもらい、心から美味い!といえる酒を飲みたいです。ご苦労ご心労あると思いますが頑張ってほしいです。
いつの日か地縁のある故郷へ戻るべく強い決意です。
その為にも福島原発の1日も早い完全収束を願うのみです。