S&R shudo's life

ロック、旅、小説、なんでもありだ!
人生はバクチだぜ!!!!

真冬の狂想曲19-1

2006-11-10 23:00:57 | 真冬の狂想曲
 ザキを駅近くの駐車場まで送り、ステーションホテルに戻った。平井の待つ部屋に戻るのは憂鬱だったが、戻らないわけにもいかない。俺はエレベーターを待つ間中ずっと憂鬱だった。
 1211号室にカードキーを挿してドアを開けた。かすかなアンモニア臭が鼻をつく。平井が俺に気付き恥ずかしさに震えだした。小便を垂れ流している。そういえば平井を縛ったまま置き去りにして3時間以上経っている。俺は隠そうともせず顔をしかめた。掃除して着替えさせないといけない。俺は平井の手足を縛っているロックタイを外そうとしたが、何か切るものがないと外すのは無理だった。
「平井、悪いの。これちょっと外れんけ、切る物買ってくるわ。しばらく辛抱しちょけよ」
 平井は目を瞑ったまま首を縦に動かした。俺は平井を置いてまた1211号室から出て行った。
コメント
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