東京の北部、北区と板橋区の区界にまたがってあった、
広大な敷地の陸軍の施設跡の見学記。
引き続き煉瓦275号棟です。
一面美しい鉄骨工芸のような内部の天井。
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世田谷区にあった同じ陸軍の施設、
駒沢練兵場跡には今も馬糧倉庫と言われる馬の餌用の倉庫が残っていますが、
その天井も同様に綺麗な鉄骨組みでした。
ネットに掲載されている中日新聞のコラムを見ると、
鉄骨は八幡製鉄所製だそうです。
つまりとおまきに考えると、
軍艦島の石炭がつくり出した鉄骨ということになります。
建物の中央には、
天井とは対照的な無骨な鉄骨が整然と並んでします。
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程良く劣化した窓枠の塗装とコンクリート。
何層かに塗られた壁面が剥落して、所々に見え隠れする煉瓦。
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棟内にたまった水を照らす十条の夕日。
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鉄と煉瓦と水と光の劇場のような空間は、
この建物の歴史を忘れさせてくれます。
◆軍都 十条逍遙◆
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