なかなか不思議な作品でした。
何も起こらない不思議な作品でした。
オリエント・レディという架空のアパレルメーカー(と言ってもモデルとなった会社はあるそうですが)を通して、アパレル業界の歴史を追った作品なのかな。
基本的に事件的なことは何も起こりません。
アパレルに興味なかったけど、知ってるブランドが出てきたり、知ってる人物(村上ファンドの村上世彰氏)が出てきたり、ユニクロの興隆や百貨店の衰退なんかは実話らしいので楽しく読まさせていただいた。百貨店などは「委託販売の上にあぐらをかき、・・・場所貸しだけで濡れ手に粟の利益をあげてきた・・・」とかなり辛辣。
小説としての盛り上がりはないけど、時代を感じさせてくれるかな。あぁ、あったあったとか、そうだったのか!とか一人ごちた気がする。
そういえば黒木亮の文章だったか、よく「ごちた」という単語をみるけど、あれはどういう意味なんだろう?前後の文章でなんとなくわかるが・・・今回使ってみた。
二度と読まないだろうけど面白かったです。アパレルに興味の深い妻は読みたがってます。
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