昨日、子ども達の通う小学校の参観日でした。
4年生の次男の学年は、助産師さんを呼んでの出前講座「いのちの授業」でした。
学校でも、授業で、男の子と女の子の体のつくりを勉強していたようですが、
各部の名称を覚えて唱和する、というような感じで、なんだか違和感を感じていました。
もっと大事なことがあるだろうに・・・と。
でも、今回のお話しは、そうそう、こういう事を子ども達に伝えたいんだよ
というような内容で、とても感動しました。
助: 「一番大事な物ってなに?」
という最初の質問に、
子: 「いのち」「心臓」「ゲーム」「家族」「友達」
そして、
助: 「手をこすりあわせて、ほっぺにあててごらん」
助: 「いのちって、あったかいでしょ。」
子: 「あったか~い」
心臓の音をドップラーという機械でみんなにも聞いてもらい、
助: 「心臓はがんばるとはやく動くんだよ。
赤ちゃんの心臓の音(みんなに聞かせてから)も、早いね。
赤ちゃんも、お母さんのお腹の中で、一生懸命頑張ってるんだよ。」
助: 「じゃあ、心臓が止まって命がなくなると、元に戻ると思う?」
と言う質問に大半は生き返らないと、手を挙げましたが、
やはり、数人、生き返ると思うと、手をあげました。
助: 「どうしてそう思うの?」
子: 「なんとなく」「お医者さんが治してくれる」「願えば生き返ると思う」
助: 「確かに、心臓がまだ完全に止まってないようなときだったりすると、
救命装置AEDなんかで助かる場合もあるけど、
心臓が完全に止まってしまったら、どんなに願っても、
生き返らないんだよ」
死んだ人が生き返るか?と言う質問に、
生き返ると思うと手を挙げる子ども達が結構いるんだよ、と
他の学校でこのようなお話しを聞いた方から話には来ていたけど、
ただ単に、ゲームのようにリセット出来るとかって、思って手を挙げた訳じゃないんだ、
と、ちょっとほっとしました。でも、いるんだ・・・。
そして、精子と卵子の話を軽くしてから、
助: 「みんなが生まれる確率は3億分の1。
生まれてから、ここにこうして生きていられるのはさらに倍の
6億分の1の確率なんだよ。
みんながここにこうして生きているって、
それだけですごいことなんだよ。
みんなはすごいんだよ。」とお話ししてくれました。
他にも、生まれるときの様子を子ども達を使って実演してくれたり、
お腹にいる赤ちゃんの模型を持ってもらったりしながらお話しを進め、
最後に、事前に父兄の方に書いてもらっていた子どもに当てたお手紙を、
子ども達が読む、というものでした。
中には、手紙を読み出して泣き出す子もいて、
見ているこっちも涙が出てきました。
うちの息子は・・・と思い目をやると、
こちらを見てニヤリ。
子ども達には、自己肯定感をもってもらいたい。
自分がここにいていいんだ。
自分が生きてるって、それだけですごいんだ。
お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、兄弟・・・
みんなが自分を大事に思ってくれてるんだ。
それが分かってもらえたら、今日の授業は120点満点!
助: 「今日の宿題は、お家の人に抱っこしてもらうことです。」
の言葉に、
「よっしゃああ!」と思わず叫んだ男の子がいました。
それを聞いて、嬉しくなりました。
家に帰ってから息子に、手紙を読んでどう思った?と聞くと、
「おれが生まれるのは大変だったんだな、って、ちょっと思い出した」
「?思い出した?赤ちゃんの頃のこと?」
「あ、いや・・・でも・・・うれしかった」
う~ん、なんか反応が今ひとつ。
それを聞いてた長男。
「俺だったら、お父さんとかお母さんにひと言、って言われたら『ありがとう』だな。
ありがとうには、産んでくれてありがとうも、おしい料理を作ってくれてありがとうも、
いろんな所に連れて行ってくれてありがとうも、全部こもってるから」
嬉しいこと言ってくれるね。
何はともあれ、夜には子ども達をぎゅ~っと抱っこして、
次男には生まれたときの話をしました。
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「あなたが生まれるのを、お父さんも、お母さんも、お兄ちゃんも、
みんなとっても楽しみにしていたんだよ。おうちに生まれてきてくれてありがとう。
あなたが生まれて来てくれて、本当にうれしかったです。
あなたがいるから家の中もとっても楽しいし、
あなたがいるから幸せです。
これから、つらいことや、思い通りにならないこともいっぱいあると思うけど、
それでも、お父さんやお母さんはいつでもあなたを応援しています。」
おかあさんより
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