もう30年近く、部屋着のボトムはブルージーンズを穿いている。
15年くらい前までは、リーバイス501(本当は「リーヴァイス」と書きたいところだけど気取った感じなので「リーバイス」とします)のノンウォッシュ、最近の言い方だと「リジッド」、つまり洗いがかかっていない「生デニム」の状態で購入し、洗って縮めて自分の身体にフィットさせるということをしてきた。
「洗って縮めて」と書いたが、実際には殆ど洗わずに、穿いて擦れてアタリを出して、濃い色を保ちながら穿き込んだ感じを出そうとしていた。
不衛生な話だが、それがいいと思っていたのだ。
当時は上野のアメ横や、名古屋の大須辺りに行けば、そういったノンウォッシュの501が安く買えた時代だった。
ある程度穿き込んだら次の501を購入して穿き込む。
僕はそのサイクルを東京暮らしの間はずっと続けていた。
勿論、穿き込んだ501は部屋着ではなく外出時に「お洒落着」として活躍してくれたし、近所のスーパー・マーケットへの食材や日用品の買い出しには、作成(生成?仕込み?)途中の501を穿いて出かけていた。
要するにファッションとしてだけでなく、実用面でも大いに役立ったのだ。
ただし難点もあった。
色そのもや色の落ち方は、同時代の製品、要するに「現行モノ」ではどんなに頑張ってもカッコよく仕上げるのに限界があった。
染料や生地の生成方法によるものだと考えていたのだか、所謂「ヴィンテージ」のリーバイスのようにはなり得なかった。
東京の部屋を引き払い多治見に帰って来て17年以上が過ぎた。
転勤で一時期横浜に住んでいたこともあるが、だいたいは多治見に住んでいると言ってよいと思う。
社会人ともなればブルージーンズを穿く機会は極端に減る。
夏季は週末に釣りに行くだけ、冬季は寒い多治見で週末の愛犬の散歩に行くだけ。
わざわざ気を吐いてリーバイスを買い求めなくてもよいなと考えるようになった。
リーバイスに代わって、冬の始まりと共にユニクロのレギュラー・ストレートのワンウォッシュを買ってくるようになった。
まだ新しいうちは生地にもある程度の厚みがあり、冬の寒さも凌げる。
しかしもともと薄いペラペラの生地だから、穿き込んで色が落ちたら暑い夏場でも穿いていられるくらいにくたびれてやれてくる。
ある意味好都合なわけだ。
そういうわけでここ何年かは、かつてリーバイスを愛用していたことが嘘のようにユニクロのお世話になっていた。
心境としては複雑だったが、色そのものや色の落ち方はリーバイスの現行モノよりもヴィンテージ感が強く出せたのも「これでいいか」と思わせた要因だった。
先日、この冬の愛犬の散歩を乗り切るために、ユニクロでワン・ウォッシュのレギュラー・ストレートのブルー・ジーンズを買ったのだが、これが酷い代物だった。
試着したときにすぐに違和感を覚えたのだが、これまで穿き続けてきたのと同じサイズを選んだのに、シルエットが物凄く緩い。
太ももの辺り、要するにワタリから裾までかなり太めになっている。
ウエストは変わらないので、腰から下がダボッとした感じが強く出る。
なんだか、ここ暫く女性の間で着用者の多い「ワイドパンツ」のような感じだった。
仕様変更があったのかと店員氏に確認したが、そういう話は聞いていないとのことだった。
製造方法が適当なのだろう。
何しろ3,000~4,000円で買えるジーンズなのだから。
「よし、これは冬場の愛犬の散歩を乗り切るためのアイテムだ」と割り切って購入した。
しかし、逆にそれを機に、もう一度リーバイス501のノン・ウォッシュが欲しくなった。
もう一度、自身で穿き込んだ一本を作ってみたくなった。
インターネットで調べてみたら、ウエストもレングスも過去と同様に選べるノン・ウォッシュが、それなりに安価に入手できるようだ。
試しに20代前半の頃に自身で育てたリーバイス501の当時の現行モノを箪笥から出して穿いてみた。
同じサイズで問題なく穿ける。
モッズたちは、ジーンズと言えば501だったんだよ。
還暦モッズ・スーツ計画のためにも、やっぱりここで一本501を買っておかねばならんな。
自分用のクリスマス・プレゼントということにすればちょうどいい。
もう釣りはやっとらんのですか?
近況が知りたい
更新していないブログ訪問ありがとうございます。
今も釣りはやっていますよ。
理由があって当分の間はブログを書くのを控えようと考え放置していました。
理由というのは、実はツイッターで音楽を通じて知り合った相手から一方的に好意を抱かれ、次々と他のSNSでも繋がりを求められ…というのがエスカレートしていき、ストーカーめいた感じになっていたので、ブログやSNSの更新を停止したり限定的な公開にしていたということです。
もう少しの間このまま放置しますが、再開はするつもりです。
そのときはまたよろしくお願いします。