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ハンバーグでも笑っちゃ
いかん。
男にとって、おふくろの味
は究極。悪食も美食も、
男の味覚は母親で決まる。
あなたといる時間が長くなる
たびに、
望みがひとつずつ増えていく。
もっといっしょにいたい。
もっと優しくしてほしい。
私の心は、ふたりが何もな
かった頃、
ただ、好きだなぁと思っていた頃に
もう帰れないのだろうか。
会えない時間、私は少しずつじれて
ゆくような気がしていた。自分の想い
が果てしのない暗闇へねじれながら流
出し、気がつくともとの場所に戻って
いる。それはまるでメビウスの輪のよ
うで、私はその上をよたよたと歩いて
いるのだ。
幸せなことよりも、
不幸せなことを見つけやすいのは
どうしてなのでしょう。
幸せの色はひと色でも、不幸せの
色はたくさんある。
淋しさ、悲しさ、悔しさ、弱さ・・・
涙でだっぱり洗い流された心には
ふたたび歩いていくためのエネル
ギーが
満ちあふれているはずです。
「二十代の墓碑銘」夫との愛の破局
と別離。
「かすかなる夫(つま)の寝息を
聞きゐしがわが寂しさと関はりも
なし」「些細なる行為といへどいつ
の時も人妻としての範囲を出てず」
—こういう漠とした不満や不安は、
家庭に入っている現代女性にとって、
とても近しいものではないだろうか。
歌は、一つの恋愛が終わった。そこ
で彼女は、だった一人で、いったい
何に対して喪に服しているのだろう
か。ひとつは、死んでしまった恋愛
に対して。そしてもうひとつは、そ
の恋愛の中にいたかつての自分にた
いして。
物理的に別れても、それで気持ち
の整理が全部つくわけではない。た
とえそれが、自分から望んだ別離で
あっても。人は恋愛が終わった時点
で、ようやくじっくり振り返り、恋
愛の軌跡を反芻(はんすう)する時
間を持てるのかもしれない。
その時間を「喪」ととらえた。確か
に恋愛後の期間とうのは、喪中と
似ている。世間と隔離した感覚。
そして死の意味が大きいほど、時間
が長くなる。
モノトーンの風景の中で、燃える
心のような色を見せる、冬の苺。
今でこそ珍しくないが、昔は恐らく
ぜいたく品だろう。それを、女が
一人で、一つ、また一つとつぶして
ゆく光景は、静かではあるけれど、
内に秘められた情念のようなもの。
「圧」という、適度に力を加えなが
ら、じわじわと追い詰めるような手
加減。
それが「恋愛の喪」に服す感覚。
「あなたと分かちあえないこと」
恋とはそいういものかもしれ
ない。ふたつの心と体が触れ合う
ときの、決してひとつになれない
もどかしさ。
愛している、愛されているという
ことを、言葉でも態度でも表しきれ
ないもどかしさ。そんなもどかしさ
が、ときどきほのかな淋しさになっ
て私の胸を痛くする。