佐久市 ヤナギダ 趣味の店

長野県佐久市野沢93番地
ヤナギダ☎0267-62-0220

美徳のよろめき

2023-03-03 13:10:22 | 日記
 有名な三島由紀夫の
小説の題名だが、もう中身
なんか忘れてしまった。

美しい人妻が道ならぬ恋に
おちる話だったような気が
する。

だから、人妻の道ならぬ
恋を、よろめきというように
なって、いまこの言葉だけ
が残っている。

だが、それがなんで美徳
なのか知らない。


浮気はふわふわ、よろめき
はよろよろ、どっちにしても
足の踏んばりが利いていない。


その漂いの危うげさが女心を
悲壮にして、とんだ恋のヒロイン
気分になる。

女は悲劇が好きだ。

よく男は、同時に何人もの女
を愛することが出来ると言うが、
そんなもの、

いざ浮気となれば女だって同じ
である。


亭主も大事、情夫も大事と、
この間に漂いながら、
一方と会って、一方に済ま
ないと思う

その後ろめたさが情熱を
かきたてる。

それによって女は美しく
鋭く花開くわけで決して
悪いことではあるまい。

第一、男に見せるため装う
ことにも熱が入るから、
見た目にも美しくなる。

しかし、よろめきをよろめき
に終わらすためには
絶対不可欠の条件がある。

つまり、
よろめきを本命にしては
ならぬことだ。

あくまでも浮気であって、
それ以上の発展決着を
望んではならない。

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真夜中にルルル、ルルル、でとぎれたる電話の向こうを長く思えり >『他人の痛みを知ってますか』

2023-03-03 13:02:30 | 日記
他人の痛みというものがわから
ない人間がたまにいる。
わからないのは、自分が痛い思い
をしたことがないからだ。

胃がしくしく痛んだ経験が一度も
なければ、しくしく痛む他人の
胃痛の不快さを想像しようとして
も、これは無理な話だ。

生まれて一度も病気になったこと
がない、お腹も痛んだこともない
し、頭痛も経験がないと言いきる
高齢の女流作家がいるが、

そのひとのエッセイを読むずっと
前に、彼女の小説を読んだことが
あるが、そのとき、この作家は
他人の痛みというものをぜんぜん
知らないのではないかと、
疑問を抱いたことを鮮明におぼえ
ている。
 

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あいまいなビル立ち並ぶ街だから我ら愚直に愛を語らん

2023-03-03 11:56:32 | 日記
男は、遊牧民だった。
けれど、羊も山羊も牛も
馬も犬もロバも飼っては
いない。

家族もいない。友だちも
いない。遊牧民はまった
くもって、ひとりぼっち
だった。


アーモンド色の瞳と、地図
のように広い背中と、ぶあ
つい手のひらの持ち主。

背中のまんなかまで伸びた
髪の毛には、銀色の白髪が
混じっていた。

きょうこそ、あの男に
好きといわせてやる。

鈴愛は握りしめたペンに
きりきりと力(りき)を入れた。



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何層もあなたの愛に包まれてアップルパイのリンゴになろう

2023-03-03 11:55:16 | 日記
この気持ちは何

どこから湧いてくるの

どこから生まれるの


あたたかい
  そして苦しい


「想い」を「言葉」にして

私は少し

 楽になった


少し・・・・・
  
  楽に・・・・・・

   なった・・・・・・



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すれ違う私とあなたのスケジュールむすんでひらいて留守番電話

2023-03-03 11:53:57 | 日記
人間はみんな孤独なんだ。

かならず誰かがわけ知り顔
で言う。そんなことはわか
っている。

わかりきってきる。

私はそれからのことが知り
たいのだ。
みんな孤独なら・・・・

その孤独を抱えながらどう
やって生きていけばいいのか。

私の知りたいたのは
そういうことなのだ。



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ひきとめる言葉を持たぬ風の中ながすような春雷を聞く

2023-03-03 11:51:57 | 日記
トーストを二枚焼こうとして
気づく

今日から一人ぶんの朝食

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白い手紙がとどいて明日は春となるうすいがらすも磨いて待たう

2023-03-03 11:48:36 | 日記

春は、はじまりの季節。春は、

出会いの季節。さまざまな芽吹き

のなかに、恋が含まれいることを

期待するのは、とても自然なこと

のように思う。

 

 白い手紙は、無限の可能性を秘

めて いる。まだ何も書かれていな

い手紙には、何を書くことだって

できる。それは、豊かな未来の象

徴のように感じられる。あるいは、

春の神さまの言づてを、天使が運

んできたものだろうか。

 

 体の芯がうずうずしてきて、な

にかじっとしていられない気分。

そんな気持ちを落ちつけて、思う

ぞんぶん春の予感を浴びる—

うすいがらすを磨くとは、少し

脆(もろ)くて、透明で、そして

光り輝いて・・・・「うすいがら

す」は、春そのもののイメージ。

 

僕は見つけた。春を待つ若い女性

の心に、恋への予感がきらりと

宿っていることを。

 


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