先日、地元の手話教室・基礎コースで「ボランティア」についてお話しする機会があった。
私自身の体験だが、30年近く前に、京都市内で結婚し、妊娠した聴覚障害の夫婦が、親にだまされて「堕胎」させられた事例をお話しした。
少し言葉足らずだったかもしれないので、補足しておきたい。受講者の方、ご覧でしたら、他の受講者にも伝えてください。
私の話し方では、「悪いのは、妻の両親」と受け止められかねないと思う。
現象的には、そのようになるのかもしれないが、問題は、障害者同士の結婚・出産を社会全体で支え、応援することを期待できない社会状況だったことである。
もし、ご両親が、地域の方や行政機関などを信頼できる状況にあったなら、娘をだまして中絶させるようなことにならなかったと思われる。
ご両親にしても、苦渋の決断だっただろうと推測する。
なぜなら、ご両親の立場で「自分の孫を殺す」ことを意味するからだ。
誰も、そんな決断を望んでしたいとは思わないだろう。
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