精華町議会は、昨年に可決した議会基本条例を、今年の1月に施行した。その関連規定を本来は年末までに作成しておくべきだったが、その作業が遅れている。
目玉の1つとして議員の政治倫理条例作りがある。私も、そこの委員でこれまでいろんな議論を重ねてきた。ほぼ全容が見えてきたのでお知らせする。
条例がまだ議決していない段階でブログに書くのは理由がある。それは、これまでに何度も「条例作りの過程を公開して住民の意見も聞くべきだ。少なくともホームページで公開してパブリックコメントを求めたらどうか」旨求めてきたが、論議さえされず事実上無視されてきたためでもある。
さて、全国にはいろんな内容の倫理条例がある。ほぼ共通しているのは次の点だ。
「政治倫理基準」…法には違反しないが議員としてふさわしくない行為、例えば職員採用の口利き・親族企業と町との契約への関与などを禁止するものだ。
「政治倫理審査会の設置」…政治倫理基準違反や資産公開内容などを審査する機関のこと。
「住民の審査請求権」…住民が議員の違反行為を察知した場合、審査会に審査を請求できる権利。
「議員および家族の資産公開」…当選前、当選後、一定期間経過後の資産に不自然な変化がないか、町関連業者からの便宜供与はないかなどを客観的にチェックするためのもの。
「職務関連犯罪の説明責任」…贈収賄・あっせん利得罪など職務に関連した犯罪にかかわった場合、逮捕時・起訴時・一審判決時などに説明する責務を課したもの。
現在のところの条例案は、
「資産公開」「職務関連犯罪」の2つは、今回採用されない予定だ。ほとんどの会派・議員が消極的であった。このままでは、同僚議員から犯罪者が出ない限り、採用されないのではないかと危惧している。
「政治倫理基準」は、ほぼ先例に準じている。議論になったのは、親族の範囲であった。私たちは、血族・姻族とも2親等以内、要するに議員本人と配偶者からみて父母・祖父母・子・孫・兄弟姉妹の範囲を提案した。他の会派からは、「血族の2親等」「血族の1親等」はたまた「規制すべきではない」といった意見まで出された。結果として案に入る予定は「血族2親等と配偶者」まで、範囲が狭められた。
「審査会の設置」は、元々の案が議員で構成するということだったが、これでは身内のことを身内が審査することになり、訂正を求めた。現段階では、住民から4人、学識者から4人で構成するということに落ち着いている。議員が排除されたことはいいことである。
「住民の審査請求権」は、これも当初案は議員にのみ与えようというものだった。現段階では、住民にもあるということとなっている。ただ、人数要件が「有権者30人以上」とされた。先進事例からみるとハードルが高くなった。1人でも請求できるところも多い。
とにかく始めることを大切にしたいので、今のところベストとは思っていないが、現時点での議会会派間の一致できるところでスタートすることになる見込みだ。ただ、気になるのは、今回採用されなかった項目を含め、住民よりの条項を入れるのに抵抗したのは、たまたまかもしれないが、議員定数削減を主張している会派が多かった。定数を減らし、議会の透明性が低くなると・・・どんな町政が待っているのだろう?一握りの政治家が不透明な場面で住民の暮らしを左右することを決めることになるのでは・・・・それが、住民の希望なのだろうか。
目玉の1つとして議員の政治倫理条例作りがある。私も、そこの委員でこれまでいろんな議論を重ねてきた。ほぼ全容が見えてきたのでお知らせする。
条例がまだ議決していない段階でブログに書くのは理由がある。それは、これまでに何度も「条例作りの過程を公開して住民の意見も聞くべきだ。少なくともホームページで公開してパブリックコメントを求めたらどうか」旨求めてきたが、論議さえされず事実上無視されてきたためでもある。
さて、全国にはいろんな内容の倫理条例がある。ほぼ共通しているのは次の点だ。
「政治倫理基準」…法には違反しないが議員としてふさわしくない行為、例えば職員採用の口利き・親族企業と町との契約への関与などを禁止するものだ。
「政治倫理審査会の設置」…政治倫理基準違反や資産公開内容などを審査する機関のこと。
「住民の審査請求権」…住民が議員の違反行為を察知した場合、審査会に審査を請求できる権利。
「議員および家族の資産公開」…当選前、当選後、一定期間経過後の資産に不自然な変化がないか、町関連業者からの便宜供与はないかなどを客観的にチェックするためのもの。
「職務関連犯罪の説明責任」…贈収賄・あっせん利得罪など職務に関連した犯罪にかかわった場合、逮捕時・起訴時・一審判決時などに説明する責務を課したもの。
現在のところの条例案は、
「資産公開」「職務関連犯罪」の2つは、今回採用されない予定だ。ほとんどの会派・議員が消極的であった。このままでは、同僚議員から犯罪者が出ない限り、採用されないのではないかと危惧している。
「政治倫理基準」は、ほぼ先例に準じている。議論になったのは、親族の範囲であった。私たちは、血族・姻族とも2親等以内、要するに議員本人と配偶者からみて父母・祖父母・子・孫・兄弟姉妹の範囲を提案した。他の会派からは、「血族の2親等」「血族の1親等」はたまた「規制すべきではない」といった意見まで出された。結果として案に入る予定は「血族2親等と配偶者」まで、範囲が狭められた。
「審査会の設置」は、元々の案が議員で構成するということだったが、これでは身内のことを身内が審査することになり、訂正を求めた。現段階では、住民から4人、学識者から4人で構成するということに落ち着いている。議員が排除されたことはいいことである。
「住民の審査請求権」は、これも当初案は議員にのみ与えようというものだった。現段階では、住民にもあるということとなっている。ただ、人数要件が「有権者30人以上」とされた。先進事例からみるとハードルが高くなった。1人でも請求できるところも多い。
とにかく始めることを大切にしたいので、今のところベストとは思っていないが、現時点での議会会派間の一致できるところでスタートすることになる見込みだ。ただ、気になるのは、今回採用されなかった項目を含め、住民よりの条項を入れるのに抵抗したのは、たまたまかもしれないが、議員定数削減を主張している会派が多かった。定数を減らし、議会の透明性が低くなると・・・どんな町政が待っているのだろう?一握りの政治家が不透明な場面で住民の暮らしを左右することを決めることになるのでは・・・・それが、住民の希望なのだろうか。