山形県知事選挙が始まった。吉村美栄子知事が続投だろうとの観測は前々からささやかれていた。しかし、知事は大雨の災害復旧を最大の関心事として、自分の進退については慎重姿勢を貫いた。かつての知事選は9月議会頃に議員の質問に答える形で出馬を明らかにしてきた。自分への評価を考える時間を与える機会でもある。
今回、出馬表明をしたのは12月議会、自民党県議の代表質問に答える形で5選出馬への決意を明らかにした。自民党は山形県議会の最大会派でありながら、いつも吉村知事とは対峙した会派である。前回は「滞留した水にはボーフラが湧く」として、自民党県議が対抗馬に出馬した。しかし、完敗の苦い経験がある。及び腰の自民党県連は今回、野党から与党に鞍替えする青天の霹靂の決断をした。公明党を除いた全ての党派が支持を表面した。無投票選挙だろうと大方の県民は感じていた。
ところが、昨年暮れに事情は一変した。福島県の金山屯(83)氏が山形県知事選に出馬すると表明、告示された今、知事選はこの二人の選挙戦となっている。金山氏は「知事になりたくて立候補したのではない。現職知事にもっと県民の事を考えてほしいから」と述べている。真意は分からないが、山形県民の政治に対する警鐘の様に聞こえる。
選挙による切磋琢磨はその地域に活力を与え、地域を強くする作用がある事を忘れてはいけない。
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