酒田市本間市長が庄内北部定住自立圏形成に向け「中心市宣言」を行った。地形的に隣接する三川町、庄内町、遊佐町と連携して課題解決を図り、安心して暮らせる地域づくりを進め、人口流出に歯止めをかける狙いがあると思える。
総務省が打ち出した「定住自立圏構想」とは、市町村の主体的取り組みとして、「中心市」の都市的機能と「周辺町」の農林水産業、自然環境、歴史、文化などそれぞれの魅力を活用して、企業や民間の担い手を含め、行政相互の役割分担と連携・協力により圏域全体で必要な生活機能を確保し、人口定住を促進する政策である。
そもそも酒田市と遊佐町、庄内町は酒田地区広域行政組合として一部事務組合を構成し、消防部門とごみ処理の清掃部門を担ってきた歴史があり、自然の流れとも言える。それに巨大なショッピングモールを抱える三川町が加わる魅力は大きい。
「中心市宣言」をした酒田市は、機能強化された酒田港が釜山港との国際定期コンテナ航路が三便化され、交易視点が世界に向いた。この事で、新しい企業立地の動きも出てきた。日本海総合病院の役割も大きい。これらを結びつける交通インフラは、酒田余目道路の開通は来年である。国道7号線の4車線化も三川町に届く。日沿道の遊佐町までの工事は順調に進んでいる。定住自立圏への形成は整いつつある。
あとは各議会の議決が待たれる。各首長、各議員の連携に大いなる期待をしたい。
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