Nonsection Radical

撮影と本の空間

インスタント写真計画

2010年01月10日 | Weblog
某月某日
インスタント写真も現在は富士の製品しかなくなってしまい(ポラロイド復活計画もあるが専用カメラを使用するもの)、どうせなら今遊ぼうと計画した。
4x5カメラというものを使用してはがきサイズのインスタント写真を撮影するシステムがあり、今回はこれで遊ぶ事にした。

必要なものは4x5カメラとインスタント写真を撮るシステム。
4x5カメラは持っていないので買う事にしたが、出来るだけ安くてシンプルなものにしたいと思い、ナガオカ製作所のウッディ4x5Wというものにした。

ワイドレンズ専用のカメラで、折りたたみは出来ないが非常にコンパクトで軽く(約900g)、65mmから150mmまで標準で使用出来る。

アオリはフロント部で上下左右20mmだけ。

実際に使用すると上下20mmというのは足らない。
特に0番シャッターを使うレンズの場合、ボードの穴が中心より下にあるので余計にライズの量が足らない。
センターに穴が開いたボードかむしろ更に上に開けたものが便利かと思う。


レンズは唯一買ったのが「ワイドアングル・コンゴー90mm」

4x5で使うと30mm相当のレンズとなる。
よく対角画角で何ミリ相当というが、実際に撮影する場合、重要視するのは水平の画角なのでsatoboは水平画角で表示する。
このレンズは現代、ほとんど評価されないものであるが、レンズ構成が2群4枚の対称型で、かの有名なコダック・ワイドフィールド・エクターと同様なのだ。
ただそれだけで、またそんなものが現在も新品で販売されている事に敬意を表し、買い求めた。
遊びなのよ。
試しにネガで撮影したが、別に写りに不具合はない。
satoboはワイドフィールド・コンゴーと呼んでいる。

カメラにレンズをセットして、スクリーンを覗いてみてビックリしたのは、画面が非常に暗いのだ。
レンズのf値は6.3なので特に暗いわけではないが、8x10で覗いた画面とは雲泥の差がある。
中心部はそうでもないのだが、周辺部はほとんど見えない。
これはタチハラの8x10にはフレネルレンズが付いているが、ナガオカには付いていないからかもしれない。
とにかく4x5カメラにはシロートなので何もわからない。


三脚は大判用にもいくつか持っているのだけれど、どれも8x10が載せられるような丈夫なもので重さもある。
そこで出来るだけ軽くて安い三脚をと選んだのがバンガードという中国メーカーのAlta+ 264APという重さ2キロのもの。

脚を伸ばすだけでカメラの高さがちょうど目線に来る事が決め手。
クイックプレートも付いているし、脚も割と太いが、4x5カメラにはもっと頑丈なものをという意見もあろうが、日中風のない時にしか撮らないので(1/15秒以上)これでも工夫すれば大丈夫なのだ。

インスタント写真を撮るためには富士フィルムのインスタントホルダーPA-45というものにフィルムを詰めて使用する。

ところがこのホルダーを挿入するのにかなりキツキツ(いや~ん壊れちゃう)状態なのだ。板バネが反りきっている。

スクリーンガラス枠を外して装着も出来るが、それは少し面倒。
だから壊れない事を願ってオトコはインサートする。

で、インスタント写真を撮影して終わり!
なんて贅沢な遊びなんでしょう。

が、浮気性のsatoboはつい色気を出してしまう。
コダックがEktar100というフィルムを発売し、これにブローニー版があるということで使ってみたくなったのだ。
と言っても、ブローニーフィルムを使用するには別途ロールフィルムホルダーと言うケースを買う必要がある。
67、69、612とサイズがあって、専用のものは5,6万円もする。
それで何かないかと探したのがコレ。

中国製で日本の会社が輸入して売っているもの。
中国から輸入してヤフオクで売っているものは2万円台である。
しかし心配だったので多少高いが日本企業経由で買った。
これのすぐれているところは、645、66、69、612が一台で撮れるところ。
612サイズの専用品など10万円ぐらいする。





アルミ製マスクのプレートを引っ掛けて使用するのだが、精度はあまり良くなく、ヤスリでゴリゴリ整形した。
また笑うのは66で、真四角ではないのだ。
普通66といってもフィルムサイズから56x56mmぐらいなのだが、上下の長さはフィルムサイズの制限から56mmなのだが、横幅は律儀に60mmある!

これを買ったはいいが、シロートの無知は恐ろしかった。

シロート考えで、カメラの後ろ枠を外せばフィルムホルダーが装着出来ると思ったのだが、フィルムホルダーの方が小さいのだ。




このカメラの場合、ピントガラス枠をはずして装着するのが正しいようだ。
しかし華奢なシステムゆえ、セットするのにガラス枠を外しているうちにカメラが動いてしまったりし、余計な時間もかかる。
そこでガラス枠を外した外枠をナガオカで買った(汗;)。
これにロールフィルムホルダーをあらかじめセットしておき、外枠を交換すれば時間の短縮になる。
枠同士の寸法誤差によるピントのずれはあるだろうが、あまり気にしない事にする。
使い勝手は非常に良い。

余興として製作したのは冠り布。
ピントを合わせるためにかぶるのだが、市販品は非常に高い。
8x10用のは重くて大きすぎる。
そこで黒のフリース生地を買ってきて、ミシンがけして自作したのがこれ。

縫い目が曲がっているのは愛嬌である。
カメラ側とはノブにゴムで引っ掛けることで固定出来る。
頭が隠れるぐらいのコンパクトサイズだ。
フリースと言えども多少光を通すのだが、実用的には問題ない暗さが得られる。
なにしろ安い。
実費で1000円もしない。
生地はまだ何十枚分も残っている。一枚あたりにすると100円もしない。
他に袋物などつくって機材入れなどに使用している。

一式を入れるバッグがこれだが、こんなものがなくても手でカメラを提げ、三脚は肩に、備品は背中にというので十分な軽さだ。






今日は非常に長い記事になったが、たまにはこういうのもイイでしょ。
参考にしようとネットを徘徊しても、なかなかこういう情報が得られなかったので、なにかの役に立てばという気持ちもありましてね。
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする