仕事先の工場に品質監査が入るというので、直接は関係ないものだから「コストと品質は比例するんだ、と言ってやれ」とか無責任な事を言っていたのだが、「5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)」なんてマニュアル本を読んでいたりするのでかわいそうになり、少しお手伝いする事にした。
確かに「5S」は大切な事だけど、多くのケースで見栄えやスローガンだけになっていて、実際の作業に照らし合わせて効率的でなかったりする場合が多いので、いかに自分たちの仕事を効率的に効果的に出来るかという視点で茶々(アドバイス)を入れる事にした。
そこの工場は、ひとつの仕事を一人だけが担当する零細企業なので、大企業の求めるような「誰にもわかるような表示」とか「マニュアルの作成」など本当は必要ないのだけれど、監査の人のためだけに書類づくりをしたりしなければならない。
「俺がマニュアルだ」って言ってやれとか言いながらも、仕事の流れの記録化などを簡単に整理する方法とか考えたりするんだけれど、すべてお金の問題と結びついてしまう。
なんでもデータベース化して保存しておけば、あとで調べるのが楽になると言っても、古いパソコンしかなくてソフトがないとか、何かの代用品で間に合わせているものが多いので、フォームの統一化にもお金がかかるとか、そもそも何が必要で不要かも調べてみないとわからないとか、手のつけようのないほど乱雑になっているのは多くの零細企業に共通の事だと思う。
時間のない中で、せめて見栄えだけでも良くしようと、レイアウトを考えたり、掃除機をかけたり、雑巾がけをしたり。
こういう普段しない事をするきっかけになって良かったね、と慰めているのだけれど、お金をかければ出来る事も零細企業だから出来ないのを知っているので、無理しないようにしている。
そもそも専属の担当者を置ける会社と、そうでない規模の会社の違いなど理解されないのが現実だ。
マニュアル本も画一的なやり方しか考えられていない。
かといって、そこに独自の工夫をしてやりなさいとは書いていないので、本を読み終わった瞬間に「こりゃあ、ウチでは出来ない」になってしまうんだな。
そして品質管理をする事が「楽をすること」という”真実”を伝えていないのが、一番の問題だと思う。
楽をするためにトータルで考えるという基本を押さえない限り、多くがそうであるように管理のための管理に陥ってしまうんだな。
だから監査に来る人間など、何か粗を探すのが自分の仕事だと勘違いして、高飛車に指摘して思い通りにやらせようとする。
本当なら、こういう改善をすれば、これだけの効果が得られて、仕事が楽なりますよと、一緒に考える姿勢が必要なんだけどね。
そういう人には会った事がないので、きっと一般的ではないのだろうが、監査に来る人間というのは、高飛車で意地悪でやる気を削ぐ人間であるというのも、また一般的であるというのも困ったものだと思うのである。
呉服町の街並み
兵庫県篠山市立町,呉服町
撮影 2014年1月6日 月曜日 13時05分
確かに「5S」は大切な事だけど、多くのケースで見栄えやスローガンだけになっていて、実際の作業に照らし合わせて効率的でなかったりする場合が多いので、いかに自分たちの仕事を効率的に効果的に出来るかという視点で茶々(アドバイス)を入れる事にした。
そこの工場は、ひとつの仕事を一人だけが担当する零細企業なので、大企業の求めるような「誰にもわかるような表示」とか「マニュアルの作成」など本当は必要ないのだけれど、監査の人のためだけに書類づくりをしたりしなければならない。
「俺がマニュアルだ」って言ってやれとか言いながらも、仕事の流れの記録化などを簡単に整理する方法とか考えたりするんだけれど、すべてお金の問題と結びついてしまう。
なんでもデータベース化して保存しておけば、あとで調べるのが楽になると言っても、古いパソコンしかなくてソフトがないとか、何かの代用品で間に合わせているものが多いので、フォームの統一化にもお金がかかるとか、そもそも何が必要で不要かも調べてみないとわからないとか、手のつけようのないほど乱雑になっているのは多くの零細企業に共通の事だと思う。
時間のない中で、せめて見栄えだけでも良くしようと、レイアウトを考えたり、掃除機をかけたり、雑巾がけをしたり。
こういう普段しない事をするきっかけになって良かったね、と慰めているのだけれど、お金をかければ出来る事も零細企業だから出来ないのを知っているので、無理しないようにしている。
そもそも専属の担当者を置ける会社と、そうでない規模の会社の違いなど理解されないのが現実だ。
マニュアル本も画一的なやり方しか考えられていない。
かといって、そこに独自の工夫をしてやりなさいとは書いていないので、本を読み終わった瞬間に「こりゃあ、ウチでは出来ない」になってしまうんだな。
そして品質管理をする事が「楽をすること」という”真実”を伝えていないのが、一番の問題だと思う。
楽をするためにトータルで考えるという基本を押さえない限り、多くがそうであるように管理のための管理に陥ってしまうんだな。
だから監査に来る人間など、何か粗を探すのが自分の仕事だと勘違いして、高飛車に指摘して思い通りにやらせようとする。
本当なら、こういう改善をすれば、これだけの効果が得られて、仕事が楽なりますよと、一緒に考える姿勢が必要なんだけどね。
そういう人には会った事がないので、きっと一般的ではないのだろうが、監査に来る人間というのは、高飛車で意地悪でやる気を削ぐ人間であるというのも、また一般的であるというのも困ったものだと思うのである。
呉服町の街並み
兵庫県篠山市立町,呉服町
撮影 2014年1月6日 月曜日 13時05分