湯の街ふれあい音楽祭モーツァルト@宇奈月、終了いたしました。
ご来場いただきましたお客様、演奏者の皆様、モーツァルトスタッフの皆様、
本当にありがとうございました。
モーツァルトを通し様々に関わり合い、モーツァルトや時には、
この宇奈月のことを考えていただきましたことを、
重ね重ね、御礼申し上げます。
たくさんの感動と活力をいただきました。
スタッフ一同、また気持ちを新たに、音楽や美術、
宇奈月という町を通し、人と人とが結びつき感動を共有する場を作り出せるよう、
頑張っていきたいと思います!
ようこそ「魔笛」の世界へ‼
8月に実施した「魔法の木を描こう」で描いていただいた作品を、
9月15日「魔笛」公演にあわせ、展示しました‼
出演者や魔笛に来られたお客様、ボランティア・スタッフの方々には、喜んでみていただきました‼
制作していただいた方々、本当にありがとうございます‼
残念ながら展示は、9月15日限り。
みたかったけれど、みれなかったかたもいるかと思います。
写真ではありますが、作品と展示風景をご覧ください。
作品は、2メートルもある大作。二時間という短い制作時間の中、描いていただきました。
ポーズを考え、木炭で体のラインをなぞり、三原色(赤、青、黄)による混色で着彩。
体を木にみたて表現。葉は、シャボン玉の絵の具を作り、シャボン玉をとばして、表現しています。
この作品は、ポーズや、リズミカルな手や足の形の繰り返しが、弾むように描かれています。
構成された手や足は、他の体の部分に近づいたり、重なっていたり。
リズミカルな中に、緊張感のある作品となっています。
作品の仕上げは、金紙をカットしていただき、作品がよりよくなるように構成し貼り付けます。
最後に、自分自身のサインをデザインし、サインを描いて完成。
これだけ、盛りだくさんの表現を取り入れていますが、みなさん時間内に完成しました。
もうほんとスゴイです!!
この作品は、ポーズに対し、腕と手をたくさん配置したのが、特徴的。
葉や体など、全体の配色計画も考えられていて、手の色の変化、アクセントが美しくみえるように表現されています。
切り抜いた紙も再利用し、構成されていて、足し算と引き算の表現をうまくとりいれています。
ギリシャの彫刻のように構成された、動きがありつつも安定したポーズに、
意外性のあるポーズが組み合わさり、独特の雰囲気ある作品となっています。
足の部分は、根っことしてとらえることもでき、イメージが豊かに広がります。
薄く描いた色の上に、また色が合わさり(これを重色といいます)、
品がありながら、深みのある配色表現となっています。
描かれた葉や、大小の変化がある金紙によるりんごが、ここちよく配置されています。
混色、配色、形、構成などの作業を大変丁寧に行いました。
人よりも時間がかかった分、作業が遅れ、焦りがでるものですが、
こつこつと、根気強く仕上げました。
シンプルでありながら、鑑賞者の心をとらえるポーズ。
シャボン玉は、配色と配置を考えながら構成され、
シャボン玉の大きさも制御しながら表現しています。
「繰り返し」も美の造形要素。リピテーションといいます。
丁寧にリピテーションを行い、我慢強く描いた表現は、
実直でみるものにうったえかけるものがあります。
いままさに、何かがおこりそうなポーズ。
よく考えられたポーズは、鑑賞者を魔笛の世界へといざないます。
体のラインをうつしとりながらも、手や腕には、
「距離」を感じさせるようなポーズが表現されています。
体に手と腕がそえられ、「影」としてみてとったり、
「後ろから腕がのびている」と解釈することもできて、
鑑賞者のイメージを刺激します。
体のラインは、一気に上から下へというように、はけで塗られています。
2メートルもある画面を、手・腕・腰を使って、
大きくブラッシュワークをしているのも見事ですが、
「あっ!」と驚くのは、はけにつけた絵の具は、
あらかじめグラデーション状に混色されているところ。
これを短時間の中で、考え実行するのは、なかなかできないし、勇気がいります。もうお見事!!
しゃぼん玉も、はらはらと落ちてくるように、構成されていて、雅な感じ。
美しいサインも、作品に華をそえています。
ごくわずかに後方にさがるようなポーズがあり、
余白に安定と広がりを与えるような構成になっています。
シャボン玉とともに、描かれた葉や抽象的な形のドローイング、花などの切り絵の表現が軽快で、
さわやかであたたかい魔法のイメージを、鑑賞者に与えます。
おそらく木の根をイメージしたような足の組み合わせには、
並列の中にも抑揚がつけられ、
作り手が明確なイメージをもって表現したことが、
リアリティーをともなって、伝わって来ます。
両手をあげたポーズには、ふんわりとしたおおらかな印象をうけます。
シンプルでありながらも、おもいきった構成。
切り絵は、上部と下部で趣が違い、みるイメージの世界を大きく揺るがします。
体にはグラデーション。イメージにもコントラストを設けており、
わずかな時間の中で、美の造形要素を取り入れながら、
よりよく表現しようとしたことが伝わって来ます。
サインも抑揚をつけ、爽快感のある作品となっています。
2メートルの紙をめいいっぱい利用し、ポーズを考え構成した作品。
シャボン玉は、普通にとばすとはじけてわれてしまい、うまくシャボン玉の跡が残りません。
だから、ふきかたを調整したり。偶然性のある表現ですが、構成も考え制御していきます。
表現する感動がありつつ、実は、根気と体力がいる表現です。
これだけのシャボン玉を、わずかな時間で作り出し、
構成と配色を考えながら、表現することは大変であったかと思います。
苦労した結果、作品は明快でインパクトのある表現となっています。
「木目?」と解釈してもおもしろいような模様と、太陽の切り絵が、
鑑賞者のみるイメージを楽しく刺激します。
木の固有色に、青系統の寒色系の色をいれたところがおもしろく、
シャボン玉も補色を意識しながら、描いているところに、
配色の心配りが感じられます。
大きく手をふったようなポーズ、木を半分にわけて、
スカートのような形をいれたところが素敵です。
シャボン玉は、葉をイメージして表現しているわけですが、よく見ると
手がスタンプされていて、みる人を楽しませます。
木の部分にも手があり、
『「枝」と見るか「葉」とみるか。それとも。。。』とイメージが広がります。
切り絵の「葉」が左から、右へ。木の葉が舞うように配置され、
画面にさわやかな風がふくような、爽快感を与えています。
順番に制作していく表現を、丁寧につなげ、完成にまでもっていきました。
ポーズ、木、シャボン玉、切り絵などの表現に説得力があります。
一生懸命行った表現を、ひとつひとつつなげ、1つの表現として完成させるのは、
実は大変難しいのですが、統一感のある作品となっています。
絵具を画面に落とす表現をドリッピングといいますが、
シャボン玉がわれて、絵の具が落ちていくドリッピングの表現を、
上手に制御しながら、表現しています。
切り絵も「線」の形になっていて、おもしろい。
日本画では、箔を「線」のような形に切って貼る、「野毛(のげ)」という技法があります。
この「野毛」が、変幻自在に空間やモチーフの上に舞うことで、質感や幻想的な表現を生むのですが、
そのような日本画の伝統技法のように、表現ができています。
上からふりそそぐ様々な表現が、美しい作品です。
講師作品。
「静寂」をイメージしました。
ポーズをシンプルにしつつも、右と左の手のポーズを変え、
きわだたせました。
枝や木の中に、「葉」を描くことで、幻想的な表現になるよう工夫しました。
見どころになる所に、りんごの実をおき、明暗や彩度の対比がおこるように、
配色計画をおこなって表現しました。
いかがでしょうか?
「静寂」と魔法の木という不思議なイメージが、表現できたでしょうか。。。
作者が想い描く、「魔法」はそれぞれ。
どんな魔法であるのか、じっとみていると心からイメージがあふれてきます。
「魔笛」公演をご覧になったお客様には、
「魔法の木」の展示はどのようにみえたのでしょうか。
考えるとドキドキします。
「魔笛」カーテンコールは、フェースブックで映像でみれたりするので、
ぜひ、こちらもチェックしてみて下さい!!
黒部市宇奈月国際会館・セレネ美術館
富山県黒部市宇奈月温泉6-3
TEL0765-62-2000 セレネHP