GMの旧型国電キットに付属している窓用のセル板・・・。透明の塩ビ板なのですが この塩ビ板がちょっと難儀な部品なのです。 キット自体は通常のプラモデルと同様、スチロール樹脂で成形されているので通常のプラ用接着剤で組み立てが可能ですが 塩ビ板ってのは プラスチック用接着剤が効かない・・・。配管用パイプなどでお馴染みの塩ビでありますが 塩ビ同士を接着する時には専用の塩ビ用接着剤というのがある・・・・。 けれどもこの接着剤はスチロール系樹脂には使えない・・・。 そんな訳で窓セルの接着には一般にゴム系接着剤というのを多用します。 一般にボンドG-17とかG-クリア等が有名ですが この接着剤も一長一短があって使い方が難しい・・・。 当工場では100円ショップで売られている安価なゴム系接着剤を用いていますが このゴム系・・・、金属製チューブに入った いわゆるボンドというもので チューブからひねり出すと直ぐに糸を引く・・・この糸が厄介者で 窓板のような透明部品に用いる時にはその取り扱いが面倒なのです。
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以前、このゴム系接着剤から開放されたいと試行錯誤した結果、窓セルに付属の塩ビ板の代わりに透明プラ板を使ってみた事がありました。 これなら車体と同様にプラ用接着剤が使用可能だし、接着剤の使い勝手も非常に良好でした・・・。 ただ、これは後々大きな不具合が生じる事が判りました。 透明プラ板って 時間が経つと色が変色してきてしまう・・・特に日光に当たった部分などは日に焼けてしまって透明度も低下する傾向に・・・。 無色透明だったのが いつしか茶褐色ように変色してしまうのです。 よって窓セルにプラ板を用いるのは避けたほうがいい。
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そんな事で 今日も窓セル板の貼り込みには やはりキット付属の塩ビ板が一番!という事になりました・・・。接着剤の問題さえクリア出来ればなんて事はありません (但し 静電気による埃の問題がありますが・・・)。 当工場ではここで一工夫してみる事に・・・。 金属チューブに入った接着剤をフィルムケース(これも塩ビ製)に入れ、さらにはラッカー薄め液でこのボンドを希釈、よく攪拌してみたら サラサラタイプの接着剤の出来あがり。 単に溶剤を加えただけなので風に当たれば元に戻っちゃうんだけどね。 これを爪楊枝ですくい取り 車体の窓セル貼付箇所周辺に塗ってやると・・・・思い通り 接着剤は糸を引かずに綺麗に塗る事が出来るようです。 爪楊枝の代わりに小筆を使えば一層作業が簡単になる事間違い無し・・・でも、これに用いた筆は今後どの程度使用出来るのかは確認していません・・・今回も中途半端な?筆が無かったのでやむを得ず爪楊枝を使った次第なので。
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それにしても・・・かつては何処にでもあった塩ビ製のフィルムケースですが 最近の急激なデジタル化によって街で見かける事も少なくなりました。 かつては地元で馴染みの写真屋から このフィルムケースを大量に貰ったものですが 今でも貰えるのだろうか? その写真屋・・・今でもあるんだけれど だいぶ訪れていないし・・・(もっとも 我が母親は そこのおばさんと今でも交流があるようですが・・・)。 あのフィルムケースって 結構な優れものでした。 一番良いのは富士フィルムのヤツ。ケースの密閉度が高い上、塩ビはシンナー等の溶剤に侵される心配が無いので 模型用塗料の調合・調色に使ったり・・・と、意外なところで活躍していました。一方で コニカカラーのケースはNGだったような・・・確か蓋の部分が密閉出来ない構造になっていて溶剤系のモノを入れておくと いつの間にやら気化してしまうのが常でした。
当工場の在庫も そろそろ底をついてきたので 何とかしたほうが良いのかもしれません。 自分の場合・・・、写真関連は100%デジタル化が完了してしまったので これからフィルムを買う事ももう無いのでしょうけれど・・・・。